なにもかも中途半端な。

 

流れていくような展開も心地よくもある。ダラダラとして、のんびりとして、

『これがずっと続けば、どれだけ楽か・・・・』

 

つかの間の休息。そう一時だけなら。

 

それが続くと、退屈になり、神経が逆立つようにイライラしてくる。現在でこそ、そこまでだが、それでも基本的なものは変わらない。

 

投資の場合、今週明けは荒れもしたが、徐々に落ち着いてきた。どうせなら、今週は『これでもか』『まだ止まらないのか?』というくらい振れ幅が大きい方が面白い。

 

ヒリヒリした展開で、一時一瞬の判断で天国か地獄か『切り抜けた』と安どする。

それが心地いい。

 

本業でも、追い込み時期は『ふざけるなよ』『いつかやり返してやる』と血走り、それをクリアした瞬間の開放感がたまらない。

 

それが徐々に失われていくのも分かる。逆に、年齢とともに求めていないのも知っている。

 

『経験と自信がほしい』と昔は思った。

意思もある。どんな苦労も構わない。でも技術がない。技術がないと自信もない。

 

手を広げて掲げる。

若いころはささくれた手を見て落ち着けた。それだけ経験を得たと思っていた。

 

『いつか、つかみ取ってやる』

常になんでもいいからつかみ取ろうと必死だった。

 

結果、年月が過ぎ、経験も実績も信用も得た。思い描いた、欲していたものはある程度達成した。

 

達成して、安どして楽になれると思ったのに、虚しさだけが募っていく。

 

『がんばってきたし、自分を甘やかした方が楽しいよ』と言われた。

『ありがとう』と返し、そう思う。それだけのことはしてきた。

 

けど、不思議なもので、『もし、もう一度繰り返す気はあるか?』と聞かれると、

迷わず応えるだろう。

 

『もう一度、あの時代に戻れるならしてみたい』

もう二度とない、あの時代の、あの時の激情が懐かしい。