日常もどんな時でも、どんなことがあっても常に客観的に人と会うとき、考えるときは影響も考えて言葉を発している。
言った言葉の意味が、真意とかけ離れて面白おかしく言われることも含めて。
だからこそ常日頃、言葉を発することに慎重になっている。言葉の重み、言ったことに対する影響。だからこそ人と接することに億劫になっている。
『ここでしか、本心を言えることがない。息抜きだろうけど、立場があれば、しがらみがあるほど言えなく、孤独になってくる』
Ⅿさんに告げたことがある。
逃げ場もなく、自分で消化する。それもいい。静かに聞いてくれるだけでいい。
『この時間だけは忘れられる。とても大事な人』
本心からそう思う。
Ⅿさんからしてみれば、仕事の一環だといえる。だが、それを利用することもできる。弱点をさらければ、逆手にとることもできる。
逆に自分ならどうしただろうか?
これまで会ってきた。『裏切られたなら仕方ない。自分の見る目がなかっただけ』
そう思っている。
だからこそ『最後まで付き合う』と言った。うつろいの関係。うわべだけの関係。
『60になったらレジ打ちでもしようかな』冗談ぽく言った。
言おうと思ったが言葉が出なかった。
世の流れは急激に流れている。客観的にも日本はバブル期の栄光を夢見て、すがっている。
良い夢ばかりを思い出し、それで慰めている。ただそれを口にしたくないだけ。
『大丈夫』
国が見捨てても、自分が。そう言えるくらいになれば・・・・