------------------------------------------------------

 

注意前置きが長いです。

   「真冬のスイカ」は記事の真ん中くらいからはじまりますOK

 

------------------------------------------------------

 

みなさまこんにちは!

書きたい事は山ほどあるのに、なかなか更新できずすみませんしょぼん


 

早いもので

父が急死してから5カ月が経ちました。


 

・・・早くもないのかな。

正直まだ実感があまりないのが本当のところです。

お盆は実家に帰ったのですが、姉のなおたんが仏壇に色々飾ってくれていました流れ星

なおたんありがと~^^

 


バツイチ心理カウンセラーの華麗なる(?)ブログ

ちょっと分かりづらいのですが、中央ピンクの2本の矢印が指すのは・・・

 

お盆と言えば!!!!

キュウリナス(割り箸つき)。

 

このならわしって、みなさま御存知でしょうか?

 

これは実は

キュウリ=馬馬

ナス=牛牛

 

を、表していて

亡くなった方がお盆に天国から帰っていらっしゃる時に
 


 バツイチ心理カウンセラーの華麗なる(?)ブログ

 

馬(キュウリ)に乗って早く帰って来てねドキドキ


 

・・・でも、寂しいから



バツイチ心理カウンセラーの華麗なる(?)ブログ

天国に戻る時は

牛(ナス)に乗ってゆっくりゆっくり帰ってねハートブレイク


 

・・・と、いう、待つ側の願いが込められたものなんですって!!

すご~い。なんて奥が深いんだ・・・



 

・・・って。

もしかしてこれって常識なのでしょうか!?笑

スミマセン、世間知らずなもので・・・ブタネコ

 

でもきっと天国のおとんは言っています。

「けっ。こんなしなびたキュウリとナスなんかじゃ帰ってこれね~な。俺は白馬の王子なんだぜっ!」


 

・・・何が言いたいかというと。

こういう事を書ける余裕があるくらいに

 

少しずつ、両親の死を受け入れながら

なんとか元気でやっていますアップ

 

みなさまにはいつも御心配いただき、本当に感謝しております。

父と母の愛がたくさんつまったこの体を大切にして

楽しみながら生きていきたいと思っておりますので

これからもどうかよろしくお願いいたします^^



 

と。いうことで。

夏と言えばスイカ!スイカ_01なので

このブログの中でもびっくりするほど反響の大きかった記事、

「真冬のスイカ」で締めくくりたいと思います。(え?強引ですか?笑)

 

 


 

      ↓    ↓    ↓           

 

゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚

 真冬のスイカ

*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
 


バツイチ心理カウンセラーの華麗なる(?)ブログ


「・・・スイカが、食べたい・・・」


 

病院のベッドの上で、はっきり母がそう口にした真冬のあの日。

思えば母が声を出して喋ること自体が久しぶりだった。

 

日に日に増えていく痛み止めのモルヒネと同じく、

日に日に増えていく体に繫がれる管。

活動を弱めることの無い憎きガン細胞と

1日1日確実に弱っていく病床の母。

 

 

そんな状況下で

大きく目を開けて久しぶりに発した母のこの一言を

私はどうしても叶えてあげたいと思った。

 

「・・・北海道のスイカ、おいしかったなぁ・・・・

 大きくて、あま~~~いスイカに、

 がぶり、がぶりと、・・・かぶりつきたいなぁ・・・・」
 

・・・あぁ。そうか。

 北海道生まれの母は

 きっと生まれ故郷で最期を迎えたいと思っているのだと悟った。

 でも・・・さすがにそれはできない。

 ならせめて

 北海道のスイカを最期に食べさせてあげたい!!

 

 けれども

 今は、「真冬」・・・。

 デパートの高級果物店でさえ、スイカは売ってはいなかった。

 

 そんな時

 母の実の弟である「さとるおじさん」が

 北海道からお見舞いに来てくれる日が近いことを思い出した。

 さとるおじさんは本当に母の事が大好きで

 母もおじさんのことをすごくかわいがっていたらしい。

 「堺正章」にそっくりな細く優しい目をしたおじさんを、

 私もとても慕っていた。

 

 ・・・・ねぇ。おじさん。

  お母さんがね、北海道のスイカが食べたいって言うんだ・・・。

  胃ガンになってからお母さん、

  何かが食べたいなんて一度も口にだしたことなかった。

  だからできればその思いを叶えてあげたいんだ・・・

 

  電話でそう喋りながら涙をこらえられなくなった私に、

  おじさんは言った。

 

 「よし!!まかせとけ!!

  大丈夫。おじさんが絶対大きなスイカ、

  もっていってやるからな!!

 

  ・・・それから数日後

  おじさんは飛行機に乗って病院に来てくれた・・・

  約束どおり、右手に紐でくくられた大きなスイカをぶら下げて・・・。
 

 

  お母さん、さとるおじさんがスイカ持ってきてくれたよ

 

   姉と2人で

   母の眠る電動ベッドを動かし、上半身を起こした。

   ガンの脳への転移で、意識も朦朧としていて

   相変わらず虚ろな目をしたままの母だったが

 

   その彼女の目の前で、大きなスイカを包丁を使って

   真っ二つに切り、

   赤く綺麗な丸い断面が姿を現した、

 

 

      その瞬間!!!!


          バツイチ心理カウンセラーの華麗なる(?)ブログ

 


 

   「うわぁ~~~~!!!!!

   すっご~~~~~~~い!!!!」


 

   ・・・・とてつもなく大きな声が病室中に響いた。

   一瞬、どこの誰が叫んでるのかと本気で思った。

   でもそれは、明らかに母だった。

   見ると母は、

   少女のような満面な笑みと、キラキラした輝いた瞳で

   真っ二つに割れたスイカを見てはしゃいでいたのだった・・・。

 

 


 

 

 

    ・・・・・それからわずか2日後、

    母は息を引き取った。

 

    今思えば、

    母の笑顔を見たのはこの時が最後だった・・・

 

    号泣する私たち家族とは対照的に

    安らかで、穏やかで、美しくて、

    口元にはうっすらと笑みさえこぼれて見えたその死に顔を、

    私はいまでもはっきり覚えていて忘れることは無い・・・。


 

    ~・・・~・・・~・・・~・・・~・・・~・・・~・・・~・・・~・・・ 

 

    そういえば

    尊敬する方がおっしゃっていた。

    「理想的な死に方」というものがこの世にはあるのだと。


 

    赤ちゃんは、生まれるとき

    自分は泣いていても

    周りは新しい生への喜びでみんな笑っている。

 

    死ぬときはその逆がいい。

 

    つまり

 

    死に逝く瞬間、

   周囲の人は

   愛する者の死の悲しみで泣いているが、

   当の本人はみんなに「ありがとう」といいながら

   笑顔で天国へ行くのが理想だと・・・。

 

 

    と、なると

    まさに私の母は

    理想的な死に方ができたのかも知れないと思うと

    とても心が軽くなるから不思議だ・・・。


 

   ~・・・~・・・~・・・~・・・~・・・~・・・~・・・~・・・~ 

 

 

     ・・・・ねぇ、お母さん。

    スイカ、おいしかった?

    あのスイカね、  

    さとるおじさんが「試験農場」に一件一件電話して

    やっと譲ってもらえた貴重なスイカだったんだって。

 

    それだけお母さんは

    みんなに愛されていたんだよね・・・・。

 

    私も死ぬときには

    お母さんみたいな死に方がしたいなぁ。

    周りの人をたくさん愛して

    周りの人にたくさん愛されて

    笑顔で「ありがとう」って言いながら眠りにつきたい・・・。

 

    そんな自分になれるよう、

    お母さんにすこしでも近づけるようがんばるから、

    天国から見守っていてください・・・・。

 

 

 

    お母さんの子供に産んでくれて

    本当に

 

 

     「 ありがとう・・・・・。」

 

 

_________________________________________________________________________________

                    「真冬のスイカ」/完