老人ホーム勤務中にコロナ感染し、後遺症に苦しむ労災認定された方に、初事例とみられる傷病補償年金の受給が決まったとのニュースが、先週末にありました。

「傷病補償年金」という言葉に、最初すぐついていけませんでした😧

労災保険の給付ですが、国民年金や厚生年金の「障害年金」と違って、普段あまり目にすることがありません。

”補償”が付く付かないの違いとか、むか～し勉強したのを思い出しました。

”補償”が付くのが業務上災害、付かないのが通勤途上災害。生計を支える仕事からの収入を補償するかどうかという違いですね。

療養開始後、1年6ヶ月経っても症状が治癒せず、労災で定める障害等級に該当する場合に対象となります。

1年6ヶ月後、というのは障害年金も同じですね。ただ、障害年金とは、年金額の算出方法も異なりますし、労災認定されたことによる手厚さがあります。

傷病補償年金を受給開始しても「療養補償給付」はいっしょに受けられます。療養補償給付とは、通院治療や入院費用、医療機関への交通費💴🚗が無料で受けられる制度で、症状が治ゆ（固まる、あるいはこれ以上改善しない状態になる）するまで適用されます。

傷病補償年金は「生活費」、療養補償給付は「治療費」、という考え方から併給されます。

私傷病の健康保険だと治療費は3割負担ですから、このあたりも手厚いですね。

なお、症状が固定した場合は、該当する障害等級で「障害補償年金」を生涯もらうことになります（ややこしい）。

でも、あれだけたくさんの医療従事者やエッセンシャルワーカーといわれた方々が業務でコロナ感染し、労災申請しているのに後遺症での年金認定がまだ1人目とは、少ない気がします。

一方で、一般の方のコロナ後遺症による、障害年金の受給は何人くらいいるんでしょう？

調べたけど見つけられませんでした。

後遺症は呼吸器や発熱、倦怠感、味覚、メンタルなど症状の分類が多岐にわたります。コロナ由来かどうか統計にはっきり記しているものが見当たらず☹️無いはずはないので、探しかたが足りないんだと思います。

いずれにしろ、障害認定されるのは生活や仕事に余程の支障があるわけですから、年金の受給は命綱ともいえます。

傷病補償年金も障害年金も、療養から1年6ヶ月以上で申請が始まり、さらに認定まで長い期間かかります。

これから、認定が増えてくるかもしまれませんね。

コロナ禍が「過ぎた」とはとてもいえない、目の前のことなのだと再認識しました。

ではまた。

傷病補償年金と障害年金