「経過的加算」

年金の話です。

何だそれ！面倒臭い話出すな😈

と文句言われそうですが、実は知っていたほうが安心なことなんです。

基礎年金（国民年金）の未加入期間分についても年金がもらえてしまうという話。

例えば、大卒後23歳から65歳まで会社員で働いた人は、42年間厚生年金に加入しており、その期間は全て厚生年金額の算出に使われます。

でも、基礎年金は60歳までしか加入期間にならないので、学生時代に国民年金の納付期間がなければ、支給額に参入されるのは23歳から60歳までの37年間です。

満額の基礎年金額は、令和5年の金額で年795,000円ですが、3年（36ヶ月）足りないと59,625円少ない約735,000円です。

満額もらえる40年間（480ヶ月）に届かなくて残念だった(._.)

なんてあきらめないで下さい😮

この場合、たしかに基礎年金は60歳までしか納付期間がカウントされませんが、ここで登場するのが「経過的加算」です。

細かい説明は横に置きますが…

再雇用などで60歳以降にも厚生年金に加入する場合、上記のように基礎年金の期間が上限の40年に達していない人は、60歳以降の厚生年金加入期間に応じ厚生年金に加算して給付があるんです！

1年加入すると年約2万円年金が増えます。

これは、国民年金保険料を1年間納付した時に増える1年分の基礎年金額とほぼ同じです。

つまり、「60歳以降厚生年金に加入すれば、基礎年金は増えないけど65歳からの厚生年金に加算してほぼ同額が支給される」ということです。

上限があるので40年分で頭打ちですが、上記の例だと63歳まで3年間加入したところで満40年分に到達し、3年分なので約6万円のもらえないと思っていた年金が増えることになります。

年金の制度的にはもらえる仕組みなのですが、複雑なのであまり認知されていないかもしれません。

60歳以降でも、厚生年金に入っていれば基礎年金（相当額）も増えていくという、嬉しいことになっているんです。

50歳以上に届く「ねんきん定期便」を見ると、「経過的加算部分」の欄があり、今でも数十円とか数百円と記載されている方が多いと思います。

ここが、60歳以降は万円単位で増えていくということです。

「経過的」とは言われながら、当面無くなる予定も決まっていないので、再雇用で働く時の大きなメリットとして知っておくと、少しはモチベーションも上がるのではないでしょうか。

また、在職老齢年金で年金が調整（減額）される際も、経過的加算部分は減額されず支給されます。

あくまで過去に少しでも厚生年金に加入していて、60歳以降にも加入する人だけなので、国民年金しか加入したことのない人や、60歳で退職し個人事業主になった私のような人には関係ありません😭

基礎年金を満額もらいたければ、60歳～65歳は任意加入者として国民年金保険料を払わないといけません。

私は4年分あるんだよね。

以前書きましたが、任意加入して国民年金保険料払ってます。

厚生年金をこれ以上増やせない道を選んだので、年間約8万円増えるのは大きい。65歳から受給したら10年で保険料のモトが取れるし（正確な言い方ではないですが）。今は保険料キツイけど💪

60歳で退職し独立開業しようとしている方、一応知っておいた上で決断しましょう。FPならシミュレーションで比較できますよ、なんて。手前味噌。

けっこう、「へぇ～そうなんだ」的な小ネタなのではと思います。

ではまた。

50代は知っておこう「経過的加算」