政府の賃上げ要請を受けて、毎日のように景気の良いニュースが巷を賑わせています。

春闘での満額回答や、初任給の大幅アップ、社員全員の基本給底上げなどなど。

物価上昇に賃金が大きく遅れを取るなかで、多少無理してでも上げないと人材流出につながるとの危機感が強いのだと思います。

ただ、ほんとに純増か？と心配になります。

ネットや新聞報道を見る限りですが、

・賞与分を給与に再配分したり、

・退職金の前払い化

しての基本給アップ、といった記事もあるので気になる🤔ところです。

初任給にしても、20万円台の後半や30万円に！などと出ていますが、基本給なのかな？

以前、単月過労死認定ラインの残業時間で算出した固定残業代を含めた初任給を設定して物議を呼んだ会社がありましたが、同様に残業代込みで、見掛けだけ増やしていないだろうか？

初任給の基本給を上げれば、その上の世代も逆転しないように上げたり、全員の残業単価が上昇したりと、相当のインパクトがあります。

初任給が高いのはいいけど、もし4～5年間昇給がなくて据え置きだとモチベーションは上がらないでしょう。

ジョブ型雇用へのシフトが流行りですが、賃金体系も完全にジョブ型に移行しなければ、急激な初任給アップは年功的賃金設計にとって難題のはずです。

威勢のいい話はまだ続くでしょうけれど、上げるのはどの部分で、全体でみると増えるのか見せ掛けなのか・・冷静にとらえないと、端的な報道だけではわからないですね。

次の就活時には、要チェックポイントです。

ではまた。

賃上げの春