とくに,倒産隔離機能について。
信託財産は倒産隔離機能を持っていて,委託者とか受託者の財産状態に左右されずに金融をすることができる。
そもそも,金融とは何かについても今度語ろう。
戻って。
ここで,問題となるのは,その委託者とか受託者の債権者にとって,
不利になるということ。
たとえば,土地はあるけど,金も信用もない委託者が,
土地は信託銀行に信託譲渡して,その信託銀行がその土地に建物をたてて,
賃料収入を得ようとしたときに,
信託銀行自体はその賃料収入を建物建築費のあてにすればいいんだけど,
さらに賃料収入という受益権を証券化して,そのいくらかを最初の委託者がもつことにすれば,
委託者は自分で一銭も出さずに,賃料収入を得るようになる。
このときに,信託銀行が破産したときに,委託者が当初有していた土地は破産財団に入ることなく,
倒産から隔離される。(信託財産自体も破産することはある。)
ここで,信託銀行の債権者にとってみれば,その土地建物は担保的価値を有していたのに,
そこから債権回収をすることができず,ある意味期待を裏切られることになる。
こういった仕組みが俺が今日理解した信託の仕組みである。
そして,かかる債権者の不利益は,利率の上昇を招く。
ここまでで何が言いたかったかというと,
(倒産したときの債権者のダメージ)×(倒産する可能性)=(全ての信託スキーム利用者の数)×(利子)
つまり,倒産したときに債権者が被るダメージを,信託スキーム利用者全体でカバーすることによって,
信託は倒産隔離機能を確保することが出来ているということである。
これは果たして,社会的にいいことなのか。
たぶん全体的にみると,ポジティブだからそういう仕組があるんだろうけど。
絶対に倒産しないということはない,のであれば,信託という保険をかけておくのが合理的なのかも。
レイモンド・ワックスという人が書いた『法哲学』を読んでみているが,
やはり難解。
「1冊でわかる」というだけあって,すごいざっくりしている。
理由付けもあんまないから,よくわからん。
とりあえず,とっかかりとして。
そんな中でも,やはり功利主義は分かりやすい。
ベンサムの頭の中はスッキリしていると思う。
ただ,若干物足りなさも。
そもそも,哲学の理由付けって理由になっているのか。
それとも,単なる視点を示しているだけなのか。