民鉄の覇者 東京急行電鉄 87、第二次伊豆・箱根戦争⑤(免許申請) | 犬と楽器と鉄道模型

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両社の建設免許交付に際し、免許申請の出願の簡単な内容である。
先ず、東急側の伊東下田電鉄(現・伊豆急行)が運行計画を提出する。

1、 2輛編成の電車で1日に77往復を運行する。
2、 開業2年目から黒字にする。


と言う計画書を提出した。

対する西武側の伊豆箱根鉄道の内容である。

1、   電気機関車25輛、客車は100輛で運行する。
2、   初年度から黒字とする。


と言うものであった。

正直、この内容では優劣は尽きかねるが、伊豆箱根鉄道側の計画が漠然としていて、黒字も初年度からと言う事にかなり眉唾な内容である。
計画は急ごしらえであった為、不備が多かった。

それもその筈で実際、東急の認可を阻止する為に東急が作った計画路線図を丸ごとコピーして提出したものだからであった。
当然、計画書そのものには所々に不備が視られた。

しかし、西武側はそんな事にはお構いなく「是非駿豆に認可を」と運輸省に迫った。
これには東急側も激怒し、「申請は当社が先なのだから当社に認可を」と・・・
この申し出に運輸省は非常に迷惑した。

そして、西武側は意見書を提出した。
「伊東~下田~大仁間鉄道は、大正11年(1922年)制定の鐵道敷設法の趣旨に則り国鉄が建設するのであれば何等異議を申立てないが、
然し、
伊豆半島開発に何等実績を有し無い一民間企業が落下傘部隊の如き伊豆半島に飛来し該区間免許出願は容認し難い」


更には、
「我々は60年もの間、伊豆開発に貢献してきた。
国鉄が伊豆の鉄道をやらないのならば、伊豆半島唯一の鉄道である我々がそれを建設すべきである」

と主張した。

されど、どちらも大切な事を忘れていた。
伊豆には伊豆半島全体にバス路線を展開している東海自動車があったからである。

 

 

この記事は2015-02-17
yahooブログにて掲載していました。