「皇国の守護者」は本来小説なのだが、私が読んだのは漫画版なのでそちらから。
以下、特に記載無ければ引用元は
 ヤングジャンプ・コミックス・ウルトラ「皇国の守護者」(全5巻)
 原作:佐藤大輔  漫画:伊藤 悠

簡単な説明をすると、19世紀初頭の頃くらいの文明レベルが舞台(ナポレオン戦争の頃で、マスケット銃が主力、ライフル銃が新兵器な頃)。
他に、サーベルタイガーを飼い慣らしたり、テレパシーの使い手が居たり、大国でも守らざるを得ない「戦時協定」などのギミックが存在する。

しかしながら、それらは全てギミックに過ぎない(良くできてはいるが)。

  軍人が如何に戦い  如何に死んでいくか

それこそが醍醐味であると、私は思っている。

話は小国である<皇国>(日本っぽい)に、大国である<帝国>(ロシアとドイツが混ざった感じ)が攻めてくるところから始まる。
そして------過酷な戦闘、すなわち「撤退戦」が始まる。


【壱巻より】
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なるほどね

幼年学校の頃 あいつを初めて色街に連れて行ったのは僕なんだ
猫との付き合い方も教えてやった

何もかも
無駄になったな
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(新城直衛)
#人に何かを教えるとき、更にそれが年下であるなら尚更、
#「自分よりも優れた」or「自分とは違う解答をもつ」人間になって欲しいと願いつつ教える
#「育成マニヤ」を自認するのはそんな時である

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接戦ですな

火力が足りない
よって ひきつけて 一撃で殲滅する

一仕事ですな

殲滅しなければ追撃される
それでは気分が良くない

だから、殺る
曹長 意見はあるか

ありません
ありません…が

(「楽しそうですね」)
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(猪口 新城直衛

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歯の根 鳴るな!!
なんたる小心! なんたる情けなさ
これまで全ての実戦で こうして不様に震えてきたじゃないか

自己嫌悪すら毎度のこととは笑うしかないな
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(新城直衛)

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最低だ 僕は
新城直衛--
この偽善者め

かざいたてた勇気を道具に
好意を搾り取り 兵を動かす

裏切っているんだ
兵を 彼を 彼らを!!

己でなければ殺したいほどの傲慢さだ……
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(新城直衛)


【弐巻より】
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少尉
「まともでいる」という贅沢は
後で楽しめ
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(新城直衛)
#このフレーズは気に入っていて、改変してよく使っている

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中隊
全員 深呼吸 三回

ゆくぞ
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(新城直衛)

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自分が
好意を持っていた者 嫌っていた者
再評価しようとしていた者すべて か
なんとも現実的なことだ
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(新城直衛)

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嫌だ嫌だ
--凄く嫌だ
英雄なんて冗談じゃない
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(新城直衛)
#年と共にそう思うことが多くなった。高評価は有難いが、お陰で仕事が謎に増えるのは御免だ
#自分の時間が無くなっていって、やりたかった仕事が出来なくて、やっつけ仕事ばかり覚える

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つまり
根性を悪くして 戦うしかない
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(新城直衛)
#こーゆー生命力の強さは大事だと思う
#生半可な覚悟では喜劇にしかならないが

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死して無能な護国の鬼か
生きて姑息な弱兵か
------どのみち

地獄に 落ちるにしてもせめて納得だけはしていたい
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(新城直衛)
#この台詞で好きなのは、自分の手段が褒められた物ではないと自覚していること
#清濁併せのんだからといって、濁と清を混同するのはどうもね
#自分の選んだ行動に理があるにしても、全肯定はいかんだろうと

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急げ
僕らは 戦争をしているのだ
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(新城直衛)

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では 坪田!
「大瀬」は行ってくれるか 真室へ!

ふん
笹嶋定信を 約束の守れぬ男にするわけにはいかんからな


皇都に戻ったら 最高級の細巻を箱で持参するよ 南領産の

…守れよ 約束

酒に芸妓も付けようか

酒は飲まん

女は女房で足りとる

ごちそうさまでした
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(笹嶋定信 坪田
#将来は、こういう格好いいおっさんになろうと思う


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この項の編集作業というのは面白いもので
メモを残すと同時に、読み返したときに色々再認識出来て楽しい