ほらね。またね。
主役のふたりが結ばれたよ。
良かったね。主役のふたり。
良かったね。幸せで。
物語の主役はハッピーな終わり。
そばで見ている脇役はアンハッピーな途中。
私は、脇役は、アンハッピーな途中。
長いおやすみは、考える時間も長くて。
気付けばいつも、思考が内へ下へと。
楽しい時の後は少し寂しくなるから、
楽しくなければ寂しい時も短くなるのかななんて。
そんなネガティブなことばかり考えていたよ。
昔はね。
今もね。
報われなかった脇役の人生を自分に重ね合わせて。
あぁ、ハッピーな終わりなんて来ないで欲しかったなぁ。
なんてさ。
呪詛を唱えてひとの不幸を望んでる。
でも、私にも、これが、
この瞬間がハッピーな終わりだなって思ったこともあった。
いくつもね。
その時私は、物語の主役だったな。
終わりとは、変わらないことだから、
これが終わりでこのまま続いていくと信じてたよ。
フィクションの世界では、
1年とか3年とか、10年だってあっという間に過ぎて。
絡み合った糸が解れて
バラバラになったピースは元通りになって。
主役のふたりがまた巡り会うけれど。
私の糸はそもそも絡み合ってなかったかな。
ひとつのパズルのピースだと思ってたものは、全然別の絵だったかな。
ハッピーエンドな物語を観て
ここまで悲しい気持ちになれる才能を
誰かにもおすそ分けしたい所存だよ。
今はね。
そうなんだ。
私の人生これでいいな。
今が主役だなと思ったことがあるからこそ、悲しくもなれちゃう。
いいでしょ。
主役はプレッシャーがすごくて、脇役がいいなと思ったから、
恋愛をリタイヤしたのに、
私はアンハッピーな途中なんだってさ。
へへ。こういうのがいい。こういう人生が楽だよ。
3年前、ハッピーな終わりを感じながら
半分このドーナツを食べてたわたしへ。
