修復ということ
それぞれの魅力
アンティーク
チャーチチェアと
ホールチェア
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木の質感のわかる
チェアとチェア
それぞれの修復
修復をするなかで
風合いや雰囲気という言葉が
添えられることが多い
色と同じくらい無限にあって
その感覚はそれぞれで
ひとつづつの感覚
そのなかで
修復する傷もあれば
そのまま残す傷もある
色褪せもそのままもあれば
色合わせすることもある
仕上げも
クリーニングするものもあれば
ワックスをかけるものもある
時に塗装することもある
クリーニングの仕方も
乾拭きのときもあれば
クリーニング剤を使うときもある
時に色を削るのではなく
馴染ませたいときは
ステインでクリーニングすることもある
クリーニングする道具もかえる
塗膜が弱いもの
塗膜がはがれているもの
綺麗な塗膜のもの
塗装されている塗料でもかわる
ひとつひとつで
それぞれの修復をして
それぞれの魅力を残す
木製アンティークチェア
どちらも建てつけと
機能面は同じように
バラして強度を確認しながら
組み上げる
仕上がりはそれぞれで
ひとつひとつ
チャーチチェア
傷も多数色褪せもそれぞれ
塗膜も落ちているところがほとんど
それでも
このチェアはそのひとつひとつの
傷や色褪せもわかりやすいほどの
経年変化のなかでうまれて
たくさんのヒトがそれぞれの使い方をして
それぞれの場所で
少し自由に使われていたことが
伝わる
ペンキがついていたり
上のボタンがほとんど無かったり
同じようでも
ちがう場所にいたことが
経年変化で伝わる
このチェアは
乾拭きと
製作した上のボタンのところの
タッチアップ
残っていたボタンと
それぞれの椅子の雰囲気に合わせて
エイジングする
あとは
修復で当て木でついた少しの傷を
拾うだけの仕上げ
そのままでいい
そのままが素敵
ホールチェア
パティーナが丁寧に残るこのチェアは
座るというよりは置かれていた
飾られている時間のほうが長かった
のかなと想像する
チェアは移動されるときに
すこしつく程度の傷と
わずかに座られる部分や
陽があたる部分の色褪せが
とても丁寧にゆっくりと
変化したのだとわかる
修復も目立つ傷は拾い
クリーニングも埃をしっかり
ブラッシングして
取り除いたあと
ワックスをかける
埃やしばらく触れられてなく
曇ってしまっていた
古艶を
ワックスと馬毛ブラシとウエスで
蘇らせる
凛とした気がして
背筋を伸ばす
同じような椅子も
その時その場所で
修復はちがう
修復をかえる
それぞれの魅力と
それぞれの時間を
大切に繋ぐ修復
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ご依頼いつも
ありがとうございます
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