フラメンコを習い始めて、早いもので、あっという間に23年目になりました。

結婚してすぐやフランスに移住してから、例の流行り病で若干中断してしまったこともありますが、それでも通算20年以上は踊っていることになります。

20年以上も何かを続ければ、全くそれを知らない人には何かしら語れますが、フラメンコは奥が深過ぎて、知れば知るほど語れなくなってしまいます😅

 

先日、パリのポルトマイヨにあるRomanès Cirque Tzigane(サーカステントでよくフラメンコの公演も行われるところ)でCarmen Ledesma (カルメン レデスマ)の公演を観て来ました。

 

Carmen Ledesma

スペクタクルのチラシ

 

 

Romanès Cirque Tzigane

メルゲーズや子羊を焼いているのでとても煙いです爆  笑

写真で見ると良い感じびっくりマーク

 

会場はサーカスのテント

お友達情報によると、もう間もなくテントは移動するらしいですびっくりマーク

 

フランスはスペインの隣国なので、彼女のような大物アーティストでも、

驚くぐらいリーズナブルな価格でスペクタクルを観ることができます。

ちなみに30ユーロでしたニコニコ

 

日本はスペインから遠いということもありますし、エンタメに関する価格はフランスに

比べると相対的に高いので、同じような公演をするとしたら2〜3倍のチケット代に

なると思います。

 

開演前のステージ

 

彼女は純粋なヒターナ(ジプシーの出身)なので、存在感のオーラに圧倒されましたし、

裏のストーリーもあり、非常に感動しましたラブ

 

クルシージョ(レッスン/フランスではスタージュと言います)も同時期に開催していて、私はうっかり申し込みが遅くなってしまったので、定員になってしまいキャンセル待ちでも受けられませんでしたが、何人かの友人はスタージュを受けていました。

今回のスタージュ中に彼女は右脚を痛めたようで、いつものようなレッスンは出来なかったとのこと。公演も椅子に座って踊るスタイルにし、助っ人の踊り手を急遽一名お願いしたり、プログラムや演出を変更して行っていました。

 

オープニング

 

 

マントンのアレグリアス

三角ではなく、四角で踊っているところが印象的

 

その事情と、場所や観衆の雰囲気もあり、最後に彼女は涙を流していました。

 

 

フィナーレ

 

次回、クルシージョがあったらうっかりせず、必ず申し込もうと思いますラブ

 

大袈裟ではなく、久しぶりに魂が揺さぶられるような感動をしたので、

フラメンコに関するブログを書きたくなりました。

 

今までのフラメンコの経験やパリのフラメンコ事情などを自分の記録として、

まとめたいと思います。

ご興味のある方、最後まで読んで頂けると嬉しいです。

 

フラメンコには20代の頃から何故か興味があったのですが、

当時は時間も予算もありませんでした。

2000年に私よりも前からフラメンコを習っていた友達とスペイン弾丸ツアーに行ったのが直接的なきっかけとなりました。

 

日本からバルセロナに到着、グラナダ、コルドバ、セビージャ、最後にはマドリード到着して帰国というほぼバス移動のツアーでしたが、自由時間にタブラオや劇場でフラメンコを見れたことが決定打となりました。

 

一日200km〜600kmくらいのバス移動爆  笑

日本のゴールデンウイークの頃で、結構暑かったような気がしますびっくりマーク

 

帰ったらすぐに始めようと思い、今なら靴とかもっと別のものを買えば良いのにと思いますが、練習用のファルダ(スカート)を買いました(笑)

 

休みの日に通いたいと思い、当時住んでいたところになるべく近く便利なところにしようと思い、秋葉原を選びました。

偶然選んだ場所ではありますが、今でも日本でフラメンコを続けている仲間と出会えたきっかけとなったので、本当に良かったと思っていますニコニコ

もうそのお教室はありませんが、当時、セビージャに住んでいた先生が年に数回日本に帰国し、集中レッスンをして振り付けやテクニカなどを学ぶスタイルでした。

もちろん、入門クラスや初級クラスや中上級でも普段のレッスンは代教の先生に習っていました。

先生のおかげで、スペイン人アーティストの方々が発表会でギターやカンテ(歌)をしてもらえるという入門や初級の頃から本物に触れられる恵まれた環境だったと思います。

当時、ホームページを持っているフラメンコスクールは少なく、たまたまそれをみたスペイン大使館からのオファーでレアルマドリッドとFC東京の親善試合のレセプションパーティの選手の先導役をさせて頂いたことがあります💃🏻💃🏻💃🏻

FC東京は和太鼓、レアルマドリッドはフラメンコという企画でした。

その時のレアルマドリードはディビッド・ベッカムが入団して少し経ったころで、

まさに“銀河系軍団”と評されていた時代です。

一瞬ではありましたが、覚えている範囲で、ロベルト・カルロス、ルイス・フィーゴ、

デイビッド・ベッカム、ロナウド、ラウール・ゴンサレスがいました。

特にその時のキャプテン、ラウールはめちゃくちゃ気さくて、カッコ良かったです!!

パリージョ(カスタネット)で踊りながら選手を先導し、急いで着替えてバタ・マントン(長い引きずるタイプのスカートと大盤ショール)でセビジャーナス(セビリア発祥のフラメンコダンス)を踊るというものでしたが、その頃には銀河系軍団の選手は既におらず、

残念だったのを覚えています。

 

フラメンコを始めたばかりの頃はめちゃくちゃやる気があり、先生に土曜日にもう一つ上のクラスを作って欲しいと嘆願に行った事があります。そうしたら、ダンスの基礎が出来ていないので、バレエをやった方が良いと言われ、バレエクラスを作られてしまいました。

最初はえっ?と思いながらも、2〜3年続けてやっていたと思います。

大人になってから始めるバレエは中々大変でしたが、自分の姿を鏡で見なければ、音楽に

合わせて体をほぐしたり、バーレッスンなどのエクササイズをするととても気分が良くなると思いました。

バレエの用語はフランス語なので、私には分かりやすかったというのもあります。

ちょっと経ってから床レッスンも始まり、自分のバレエの所作が醜いと思っていましたが、結果的には踊りの基礎や体の使い方が理解出来、良かったと思います。

2000年から2005年の中盤頃まではその最初の教室でレッスンを受けていましたが、

結婚を機に忙しくなり、しばらくフラメンコをやめていました。

 

その間にお教室は解散となってしまいましたが、外部から代教で来ていた先生とずっと一緒に習っていた仲間達がレッスンをしているということだったので、2006年頃からまた

フラメンコを習い始めました。

先生のスタイルや振り付けも好きだし、発表会やイベントなど、舞台やタブラオで踊る機会も多く、とても楽しく良い思い出となっています。

フランスに移住するまで通算13年習っていたので、今でも一時帰国する際にはみんなと一緒に踊りたいので、レッスンにお邪魔しています。

フランスではパリのアカデミードゥフラメンコでフラメンコを習い始めました。

日本の最初の教室がフラメンコアカデミーだったので、同じ名前🤣

フランスは日本と違い、多くの場合アソシエーションという非営利団体が文化的な活動を

担っています。先生はフリーですが、多くの場合、アソシエーションと契約をしていることが多いです。

アソシエーションは一年毎の会員登録制で、ヴァカンス スコレーと言う学校のお休みと連動してその期間、レッスンはお休みになります。

なんで大人が学校の休みと連動するの??と最初は思いましたが、休暇の多いフランスは

それが生活のサイクルになっているので、理にかなっているのかもしれません。

毎年、9月に申し込みし、翌年の6月末か7月上旬まで活動をします。

夏休みや他のヴァカンスの間はスペイン人アーティストがスタージュをしてに来てくれるという感じなので、予定が合えば、好きなアーティストに習うことが可能です。

各アソシエーションはスペクタクルファンダネと言って、年度終わりの発表会を行うことが多いです。

アカデミードゥフラメンコはギタークラスもあったので、時々、レッスンの時にギター合わせをすることが出来、それもとても良かったです。

パリに移住してからの最初の1年は何の問題もなく、スペクタクルにも参加することが出来ました。

ティエントと、バストンというステッキを使いマルティネーテを踊りました。

バストンで踊るのは初めてで、コンパス感(フラメンコ独特のリズム感)が無いとダメなので、先生も一緒に踊ってくれました。

フランスは文化活動に関する援助が手厚く、会場によっては区や市から無料、もしくは安く提供してもらえるようです。そのような経緯もあり、チケットノルマもなく、ギター合わせもスタジオが空いていればお金も払わず出来るという感じでした。

実際、恵まれすぎていたと思います。

2年目は途中からコロナのパンデミックがあり、リモート自宅レッスンとか、もどかしい

時期が続きました。

残念ながらアカデミードゥフラメンコは床に響く足の音の騒音問題などがあり、床を直しても解決しなかったというのが決定打となって、2022年の6月には正式に解散してしまい

ました。

今はそこでバタデコーラ(裾が長いスカート)のクラスで習っていた先生にパリのレンタルスタジオで週一、グループレッスンを受けています。

また、地元のアルフォーヴィルにもスペインのアソシエーションがあるので、そのグループでもフラメンコを習っています。パリの先生はフランス人ですが、アルフォーヴィルの先生はスペイン人女性です。

今年4月には別のところで教えているスペイン人男性の先生とコラボでスペクタクルをするので、その中で何曲が群舞で踊らせてもらうことになりました。

短い曲もありますが、セビジャーナスも入れて8曲になります。結構多いです。事前リハーサルはあと2回、当日を入れたら3回しかないので、踊りと動線、位置など忘れないようにしないといけないです。

長編劇の流れの中にフラメンコの曲を踊るので、録音した音源で踊るのですが、フラッシュモブはファルキート(男性の超有名フラメンコダンサー)の振り付けが入っていたりするので、結構難しいです。

でも、良い経験になると思うので、楽しみにしています。

今年になってから同じアソシエーションでスペイン語も習えることになったので、1月から始めました。

先生がボランティアなので、料金は格安です。フランス語と比べてスペイン語の方が簡単

なのでは?と思ったのですが、実際にはそうではなく、両方とも難しさが違うという感じ

です。

スペイン語をフランス語を媒介語にして教わるのは共通ボキャブラリーや似ているボキャブラリーがあるし、文法も似ているので良いかもしれません。

発音で大きく違うところはフランス語は語尾の子音を発音しないのですが、スペイン語は

全て発音するところでしょうか。私達日本人はR とLの違いがないので、苦労しますが、

フランス人もRの発声方法がスペイン語と全く違うので、RとRRの発音にかなり苦戦しています。

フランス語は必ず主語、動詞で話さないといけないのですが、スペイン語は主語を省けます。それも少し混乱ポイントです。

雑学ですが、日本はスペインに次いで、2番目にフラメンコに携わっている、習っている人の人口が多いのはご存知でしょうか。パリとアルフォーヴィルの先生は日本に行って教えた経験もあり、日本はフラメンコがとても盛んなことをよく知っています。

ちなみに、フラメンコ教室の数は日本の方がスペインより多いそうです。ということもあり、パリでフラメンコを習っていると日本人に会う確率が高いです。

フラメンコ関係で、既に5人の日本人の友達が出来ました。

パリの今のクラスは私を含めて日本人が 4人なので、たまにここ日本?と思うことがあります。

ヴァカンスの時には休みになってしまうということはありますが、圧倒的にフランスの方がフラメンコを習いやすいというのはあります。

ヴァカンス中に通常レッスンはお休みになっても、スペイン人アーティストが来仏してスタージュをしてくれるので、それも良いかもしれません。コロナが治ってきたので、去年は幸運にも、パストーラ ガルバン、マリア デル マル モレーノ、ファナ アマヤのスタージュを受けることが出来ました。

3人ともとてもメジャーで素晴らしいアーティストです。

マリア デル マル モレーノのヘレスのブレリアのレッスンはかなりスパルタでしたが、

非常に勉強になりました。

 

フラメンコ オン フランス Flamenco en France

フランスのフラメンコの歴史的な場所

 

レッスンやフラメンコの公演が頻繁に行われています。

パストーラ ガルバン、マリア デル マル モレーノのスタージュはこちらで受けました。

 

日本でいうとエルフラメンコ、今はガルロチですが、そのような存在の場所です。

 

木曜日から別の場所ですが、ファナ アマヤのソレアのレッスンを受ける予定です。

 

今から楽しみでなりません爆  笑飛び出すハート

 

どんなダンスでもそうですが、自分の体と顔で踊らなければなりません。

骨格、体格からして、日本人がフラメンコを踊るにはハンデがあると感じます。

フランス人とスペイン人の違いは両者をよく理解している人ならば分かるかもしれませんが、はっきり言ってかなり近いと思います。

それを考えると、日本人がハンデを埋めるためには、体の使い方や表情はかなり大袈裟なくらいで丁度良いかと思います。メイクもかなり重要な要素です。

日本の発表会だど、劇場の場合はファンデーションを舞台用にしたり、ダブルラインを入れたり、つけまつ毛を重ねつけしたりします。

こちらはまずそこまではしないです。(顔が立体的なので、不要爆  笑

衣装も結構お手持ちのもので!!っていう感じが多いです。

色だけ決めてあとは自由ということもあります。

 

フランスのフラメンコ事情は日本よりも良いことが多いように思いますが、

日本の方が良いところもあります。

タブラオ(フラメンコ専用の飲食をしながらステージ楽しむ場所)はほぼないので、そういう意味では日本の方が料金は高くはつきますが、披露する機会は多いのかもしれません。

あと、練習出来るスタジオのレンタル料が高い。

フランスはダンス系のレッスンは多いですが、フラメンコOKなところは限られているというのもあります。まあ、日本もフラメンコの練習が出来るところは限られていますけどね。

それから、ヴァカンススコレーと連動していることもあり、スタジオと年間契約をしている個人、団体が多いです。そのため、スタジオの空きがあまりなく、ましてや1人や数人で練習出来るお部屋はないです。ということで、自主練には困ります。

 

フラメンコの衣装や道具などを販売しているお店がない。

日本、特に東京には沢山あります。

実際に品物を見たければ、スペインに買いに行けば良いのかもしれませんが、いつもいつも行くわけには行かないです。

ネットで注文すればユーロ圏内なので送料は安く、簡単に届くということもあります。

アルフォーヴィルのチームは昨年、マントン(大判ショール)の振り付けをしたので、

持っていない人たちはフランス・ヨーロッパ版のメルカリ、Vinted でスペインから

中古マントンを購入していました。

 

マントンコレクションルンルン

 

 

最後までお読み頂き、ありがとうございました飛び出すハート

 

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