数日前に、ガレージの断捨離 (関連記事はこちら) について書いたが、捨てるにはもったいない使わなくなったものを、中古品サイトで売却するということも、細々と同時進行で行っている。 この度、イケアのベッドを売ることに。
このベッド、引き出すとダブルベッドになり、お友達が来た時など重宝するロングセラーの人気商品。
翌日には、数人から「買います」通知が送られてきた。
ノルウェーには Førstemann til møllaという言葉があり、訳すと「早いもん勝ち!」という意味で、中古品市場ではよく使われる言葉だ。
さらに、「最初の人が来なかったら、あなたに連絡するね」といって、いちおう、次の人もキープしておき、その人が来なかった場合に備える。
そこで、やってきた最初の人。
比較的おおざっぱな人が多いノルウェー人にしては、珍しく神経質な人のようで、傷がつかないように、シーツやタオルを持ってきて、それで覆うなどして、慎重に品物を運んだ。
翌日、その人からSMSが入っていた。
嫌な予感がした。
「昨日はありがとう。でも、家に帰って組み立てたんだけど、いくつかネジがたりないし、ネジを挿入する部分が少し壊れていてしっかり固定できない、傷もいくつかあるし拭いてもとれない。あなたが売ってくれたものに満足していない。」とまさかのクレーム。
こちらとしては、ご丁寧に解体しておいたし、運ぶのだって手伝ってあげたし、、何をふざけたことを!と主人とともに憤慨した。
ベッドを解体した本人も、「そういうこといわれるのが怖いから、ネジや部品は全て残らず袋にいれて渡したよ。」と納得がいかない様子。
こちらも負けじと、下手なノルウェー語で応酬することに。
だが、今は頼りになる娘達がいない。
でも、怒っている時って「火事場のバカ力」じゃないけど、何故か言いたいことが、いつもよりスラスラとでてくるんですよね。
「それはとても残念です。うちとしては部品は全てお渡ししている。ひょっとしたら、車に落ちているかもしれませんよ。ベッドは新品ではなく中古だし、だからその値段なんです。あなただって、品物を見てから買ったじゃないですか?騙すつもりはないし、そういわれるのは心外だ。」
さらに、
「文句言うなら新品買えよ!そしたら値段は倍以上だよ!あんた以外にも欲しい人は何人もいるんだよ!!」![]()
と毒付こうとしたが、「喧嘩はするな」と、主人に止められた。
すると、しばらくして、
「ごめんなさい。あなた方が騙していると思っていた訳ではない。今、イケアに行って、部品をもらってきたら、きちんと組み立てることができました。組み立てがうまくいかなくて、ちょっとイライラしていたみたい。では、よい夏を。」
ときたではないか!
へっ、八つ当たりされたんかい?
意外な展開だった。
あっさりごめんなさいと言ってくれたので、こちらとしても、振り上げたこぶしを下ろすしかないし、怒りもすっと消えた。
ノルウェー人って、こういう素朴というか単純な部分を持っている人が多い。
だから、長く住んでいてもストレスをあまり感じないのかな?
と、何はともあれ一件落着の巻。
庭のリンゴの実が大きくなり始めています。今年はどれくらい実るかな?
