全国紙アフテンポステンが週1回発行するAマガジン。
その5月19日号の表紙を飾るのは、白無垢の美しい日本女性である。
「花嫁は良妻賢母であるべきだが、仕事においてはどうなのか?」というタイトル。
日本の男女平等に関する特集記事である。
全74ページのうち、18ページほどを写真と共に、この記事が占めている。
ここノルウェーでも日本に関しては、メディアで取り上げられるのは、「少子高齢化」や「女性の社会進出」などがテーマとなることが多い。
ノルウェーの女性ドキュメンタリー写真家であるアンネ・スティーネ・ヨンスブローテンさんが、2011年から5年間にわたり、100名近くの日本人女性をインタビューし、その姿を追った彼女のドキュメンタリー写真集が賞を獲得したそうだ。
こちらが彼女のウェブサイト。
この雑誌ではその中から、3名の日本人女性の等身大の生き方が紹介されている。
日本の女性達は、学歴が高いにもかかわらず、働いているのはたったの50%.。
結婚し、子供が産まれると仕事を辞めてしまう。何故だろう、その実態を知りたかったそうだ。
1人目は、表紙の花嫁である「マイさん(当時21歳、現在25歳)」。男性は仕事、女性は家を守るという、従来の固定観念に縛られずに、仕事を続けたいと考えている。旦那さんも、家事を手伝ってくれるし、仕事に理解はあるという今の若い世代を代表するタイプの女性。
2人目は、ダンサーの「サワさん(当時27歳現在32歳)」。ダンスカンパニーを運営する自由奔放なキャリアウーマン。旦那さんとは考え方があわずに離婚するが、現在はイギリス人の彼氏がいる。
3人目は、2人の小さな娘さんを持つ「カナコさん(当時35歳現在39歳)」育児に専念するため翻訳会社を退職。現在は、下のお子さんが幼稚園に通うことになり、職場に復帰。旦那さんは忙しく、ほとんど育児に参加できない。一人で二人の子どもをお風呂にいれ、おんぶをしながら料理を作り、休日は子供と3人だけでお出かけ、ママ友と合流。これぞ、小さな子どもを抱える日本の専業主婦といった姿。
専業主婦かキャリアウーマンか、日本の女性は両方選ぶことが難しい。
でも、時代は確実に変わっている。
少子高齢化で、女性が仕事をしないと、経済が立ちいかなくなってきたというのも一つの理由。
終身雇用の制度も崩れて、共働きが当たり前になってきた。
子育てが一段落するとパートなどにでて、仕事をするお母さんが増えてきた。
安倍政権では、「ウーマノミクス」を大々的に推進している。
それによって、社会も変わり、お父さん達も変わってきた。
共働きで、家計が楽になることも、社会に出て、責任ある仕事を任され、奥さんが生き生きするということも、お父さん達はわかってきた。
料理だって、家事だって、男性の方がこだわるし、上手だったりするし。
なんといっても、定年後に、料理も家事もできたら、本人が困らない。
ぬれ落ち葉なんて言われない。
私の場合、1人目を妊娠した時、上司に「体を大切にしなくてはいけないから、早く辞めた方がいいよ。」と言われた。
今、それをいったら、間違いなく「マタハラ」だ。
専業主婦は世間知らずなどと馬鹿にする男性もいるけど、専業主婦ってすごい。
だって、家庭を一人で切り盛りして、マネージメントするんだから。
私は、仕事をすることになって、その重荷から解放された気がする。
専業主婦だから、全て家の事はやってよねっていう、旦那からのプレッシャーから解放された。
子供が2歳になって、仕事を始めたとき、「子供が可愛そう。」って言われた。
家族のために、自分のために仕事をすることがそんなに悪いことなのか。
良妻賢母の呪縛から逃れて、自由な生き方ができるように、日本の女性達にエールを送りたい!
日本は確実に変わってきてますよ。
おまけ
最後に、「焼き鳥」の作り方が掲載されていた。
最近は、すしだけじゃなく、焼き鳥、ラーメン、お好み焼きなども海外で人気があるようだ。