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先日、友達が日本からノルウェーに戻る際に飛行機が遅れて、経由地のアムステルダムで1泊させられた挙句、スタバンゲル経由でオスロに戻ってきたのだけど、スタバンゲルに着いたときに、荷物をピックアップしなくてはいけないことを知らず、後で送ってもらう羽目になったそう。

 
これは、私も知らなかったのだが、どうやら国際線から国内線に乗り換える際は、税関を通ることになるので、必ず荷物をピックアップする必要があるらしい。それを知らずに、後日、航空会社に手数料を払わなくちゃいけないし、荷物は来ないし、飛行機は遅れるしで散々な目にあったという話を聞いたことがあった。
 
先日、飛行機に乗った際に、注意してアナウンスを聞いていたら、確かにそのように案内があった。これは割と常識らしいが、旅慣れていない場合、案外知らない人が多いかもしれない。
 
それから、また数か月後、彼女から連絡があり、「EUの規則で飛行機が遅れた場合は航空会社が補償してくれるらしいけど知っている?」と聞かれた。そんな話は聞いたことがなかったが、ちょっと調べてみたら、やはりそうらしいということがわかった。
 
彼女だが、旅行から随分日が経っていたので、搭乗券やらメールやらすっかり処分してしまった後らしく、結局請求はしなかったようだ。
 
と、前置きが長くなったが、わりと知られていないこの
「EU法で定められた旅客の権利」
に関する今日のアフテンポステン(ノルウェーの一般紙)の記事について書きたい。
 
Anders君が友達とニューヨークに行った際に、機体の技術的なトラブルにより到着が2時間半ほど遅れた。
 
到着ゲートに着き、ノルウェー語で会話をしていたら、それを聞きつけたスウェーデン人が話しかけてきた。←そうなんです、スウェーデン語とノルウェー語は言葉が似ているので、それぞれの言語で会話が可能です。
 
「飛行機が3時間以上遅れた場合に、EU法に従って航空会社にその補償を請求することができます。私はそのお手伝いをする会社の者です。搭乗券とメールアドレスを教えてくれたらあとは私が代わりに手続きします。」
 
ちょっと不可解に思ったものの、特に詐欺などに利用される情報ではないのでお願いすることにした。
 
旅行から戻ってから数日後にその会社から、口座番号の問い合わせが来た。
 
念のため勤めている会社の経理部に確認し、口座番号を教えたところで、お金の入金はされても引き出される心配はないとのことだったので、そのまま情報を与えることにした。
 
なんと!びっくりその問い合わせから9日後に、ニューヨークの往復航空券代よりも多い3665クローネが自分の口座に入金されていた。
 
航空会社が支払ったのは600ユーロ、そのうち30%を手数料として差し引かれた金額だ。
 
このような手続きを代行する会社に、AirnsquareAirhelpなどがある。
 
北欧諸国で年間2千件近くの案件をを取り扱っているそうだ。会社のウェブサイトから、遅延した便が補償の対象になるかどうかチェックすることができるらしい。また、補償が支払われない場合は、手数料はかからないようだ。近年、こういった会社が成長しているらしい。
 
ただ、消費者庁曰く、こういったサービスを利用しなくても自分で航空会社に直接連絡して補償を請求することが可能だし、こういったサービスが浸透することで、航空会社の負担増となり、結果的に航空運賃を吊り上げることにつながっているとの見方もあるそうだ。
 
興味のある方は、こちら(日本語)に詳しい情報が載っています。
 
飛行機が遅延したことは何度かあるが、せいぜい1時間程度だし、そういう情報も知らなかったし、うまく商売に結び付けている会社があるとも知らなかった。
 
情報は大事ですねえ。
消費者のためのものが巡り巡って、消費者を苦しめる結果になっているとは、皮肉なものだ。チュー