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14歳の娘は中学2年生、こちらでは9年生になります。

 

10年生になると、多くの学校では修学旅行と称して、「ポーランドのアウシュビッツ」を訪れる企画をするところが多いようです。

 

ノルウェーも第二次世界大戦中は、ドイツのナチス軍に占領され、王様は約2ケ月間抵抗した後に、イギリスに亡命政府を樹立するに至ったという歴史があり、ここでもユダヤ人はナチスの迫害を受けたそうです。そういう歴史背景もあり、ポーランドの修学旅行は人気があるみたいですよ。まだ私は行ったことはないのですが、オスロにもホロコースト博物館があります。

 

話は逸れましたが、今日はその旅行の資金集めとして娘がDugnadに参加してきました。

 

今日のお仕事は、空のペットボトル集め。

 

ペットボトルは、スーパーにもっていくと1本につき、1-2クローネのお金(金券)に交換してもらえます。多くのヨーロッパの国ではこの制度があるようです。

 

日本のようにビールの空き缶をべチャッとつぶすのはもっての外!貴重なお金になるのです。

 

まず、数週間前に、「いついつににボトルを集めに来ますので、寄付お願いします!」というビラを配り、マーケティング。

 

その後回収という訳です。今日は、ちょうど、クリスマスとニューイヤー明けなので、ペットボトルを貯めている家が多いのをねらったようですね。なかなか鋭い読み!

 

又、これは、学校ではなくPTAである生徒の父母が企画して行うもので、基本自由参加。

 

8月にその説明会があって行ってきたのですが、その活動内容は、

  1. 奉仕活動をすることで旅行の資金集めをする
  2. 奉仕活動は、旅行の直前まで数回にわたって行われる
  3. 個人で行うものとグループで行うものがある
  4. 個人で行うものは、その稼ぎが自分の旅行資金となる
  5. グループで行うものは、その稼ぎが均等にグループに振り分けられる
  6. 収入に余裕があれば、経済的に苦しくて旅行に行きたくても行けない子に、振り分けられる
  7. 奉仕活動で得た利益は、最終的に旅行に参加しないとなった場合は、個人の稼ぎであっても返金されない

 

奉仕活動の種類は、

  1. 1回目、トイレットペーパー、薪、キッチンペーパー等の販売
  2. 2回目、クリスマス用品、クリスマス用贈答品等の販売
  3. 3回目、空のペットボトル集め

これらの活動は、各グループのリーダー、そして、総まとめ役として、上にお子さんがいて経験者である保護者らが、総会を開き、Facebookを作って、実に要領よく、学年全体を取り纏めてくれます。先生や学校は一切関与しません。

 

このDugnad(奉仕活動)は、地域社会に根付いており、サッカーやハンドボールなどのクラブ活動の資金集め、発展途上国の学校への寄付、Rus(高校卒業時のイベント)のための資金集め等、様々な形で子供達が自分でお金を稼ぐのです。

 

Dugnad用のお仕事を提供する会社も数多くあります。

 

子供たちが、自分たちで作ったパンやお菓子を駅前で売ったりする姿もよく見られます。

 

自分が必要とするお金は自分で稼ぐということを学ばせてくれる社会で、自立の第一歩を肌で感じてくれたら嬉しいです。

 

Dugnadとして代表的なのが、学校の鼓笛隊の資金集めに春と秋に行われるロッペマーケット。こちらについてはまた、シーズンが来ましたらレポートしたいと思います。