前回からのつづき



小児がんの闘病を経験したご家族は

その後、医療者と会うことを

どう思ってるんだろう


ドクターが言っていた


「闘病後

 僕らから積極的に働きかける事は

 しないことにしています」


私のような

子供をお空に見送った親御さんはもちろん

寛解を得て元気にしているご家族も

もう病院とつながるのは嫌だと

そう思う方もいるのかな


ただ私の場合

我が子を見送ってから

ドクターが繰り返し夢に出てきて

きっと会いたいんだろうな、と

思っていた


我が子を亡くす悲しみを口にできる場や人に

割と恵まれていると思っているのだが

ドクターにしか聞けない事があって


言ってもどうしようもないことばかり

 あの時この薬を使っていたら

 この治療をしていたら


8割治ると言われている白血病で

なんで我が子は残りの2割に入ってしまったのか

そもそも

なんで我が子は

ガンに見舞われてしまったのか


ずっと渦巻いている想いを

昇華させたくて


ドクターと会えると分かった時から一週間

バーチャル質問会議を

頭の中で繰り広げていた


ちゃんと聞けるか、の緊張と

やっと会える、の興奮で

寝不足だった






案ずるより産むが安し、とはよく言ったもので
先生方とのお話はとても面白かった

世間話…とはまた違うのかなちょっと不満
コロナ禍での小児病棟、ワクチンの是非、学会のあり様、
「拠点病院って、どう思います⁇」
ドクター側から質問があったり
先生方の想いが熱く語られ

…?先生こんなおしゃべりだったっけ
私の質問タイム、あるかな…滝汗
逆に焦ってきた(笑)

タイミングを見計らって
最新治療の話になった時に
今だ!と食い込んだ

 未だに、新薬とか、遺伝子検査とか
 調べちゃいます

そこから頭の中にある質問を
とにかくぶつけて

これらを受け止めるために今日会ってくれたと
甘えて

絶大なる信頼を置いて

長い長い時間
お話をしました


脅威の記憶力で
治療中の細かい質問にも
カルテを見てるみたいに答えてくれて

なんで
どうしての
どうしようも無い想いも
受け止めてくれて

私は会えてよかったな、と
心から思いました

今回、会っていただいた事で
それこそ病院とのご縁が切れて
我が子との時間が
幻みたいになるんじゃないか
そんな気持ちもそのまま伝えて

 患者さん側が望んでくれるなら
 縁は切れるものではない

そう言っていただき

ホッとしました


そして、改めて思ったこと
『小児科ドクターは、熱い煽り

殺人的多忙さの中、何時間も元患者親と話し
小児医療について訴え
本当にこの人たちは信念を持って
子供の未来を守ろうとしてるんだと

ビシビシ伝わってきました


治療中も、治療後も
命に関わる選択をする時も
常に真ん中にいるのはこどもなのだ


うちのチビ達にも
聞いてもらいたかった目がハート








小児血液がん学会で発表された
我が子の薬剤性心筋症の論文

我が子の心臓を映し出したレントゲン写真が
とても愛おしかった



誰かの命を

繋げますように