夜中、目が覚めた


3:00前


起きられたことに

なぜか毎回ホッとする



夜中にろうそくを灯し

お線香をつける




 Sちゃん

 何かのタイミングで

 もどってこれるんじゃないかな

 ここにあかりがつけてあるよ

 ほんのり香りもするでしょう



 ここだよ


 ここだよ



 お母さん

 11ヶ月もあなたがいない生活してる

 よくできるよね

 おかしいのかな


 感覚が鈍くなってんのかな


 この感じ

 あなたが病気の告知を受けたあの日から

 ずっと変わらないんだよね


 どこか自分のことじゃないような

 人のことを言われているような


 お母さん、まさか

 まだ他人事だと思ってんのかな



 受け入れられてないんだろうか



 だからあなたの夢を見られないんだろうか






そんな風に思いながらも

いつのまにか目をつぶっていた



夢を見た


とても心地よい夢だった



友達夫婦と列車の旅

ごきげんに喋るご主人を横目に

私達は

手にドリルのような問題集を持っていた


行き先はドイツだったろうか

気候や特産物、観光地等についての

問題が羅列されていたが

それは柔らかい文言で

ユーモアを交えながらの

楽しい問題集だった





我が子の字だった





『問1. 自然について 〇〇…』


力強く丁寧に

我が子らしく書いてあるのを見て

身体中の喜びが溢れ出すのが

自分でわかった



例えば

『〇〇の丘、という所がありますが

 この丘の名前は誰の名前が元になっているでしょう?

 ヒント:よく知っている面白いオジサンの名前です』

みたいな感じ…

たくさん問題があったのに細かくは覚えてられなかった💦



ものすごい問題数なのに

楽しくてどんどんページをめくって解いて

時々、回答欄に少し薄い字で

ヒントのような文も書いてあって

後半になってもイヤイヤになっていない

ピシっとした文字を

微笑ましく眺めていたら


「よくできているでしょう…!

 これは国から認められるほど

 素晴らしい出来で

 観光に来る方に活用してもらってるんです」


と、ドイツ語で(何故かわかる設定)

車掌さんから説明を受けると言う…



 そうですか!

 そうですか!

 ダンケシェーン!

 (私もドイツ語、話せる設定)



車掌さんの手を握りブンブン振る





我が子の姿は見えなかったけど


とても心地の良い


幸せな夢だった






(完全に備忘録…

 夢のくだりが長くて Es tut mir Leid

 ↑まだドイツ語かぶれ








※※※※※


日曜日だった11回目の月命日は

家族で祭壇のお掃除をした

(マイペースにぬりえをする妹を除く)


すっかりキレイになったころに

街宣車の声が聞こえた


耳を澄ますと…


『本日、〇〇にて

 献血を行なっております

 ご協力をお願いいたします!』


家のすぐ近くのショッピングセンターだ

今まで聞いたことがない…



 月命日に、こんな近くで献血!!

 行くよ!!



えーー…と、温度差がある主人を連れて

Go!!


お父さん、がんばれー



すんなりと400㎖、全血できた主人の

記念品は、こちら

塗り箸と…

おー、ジュース、たくさんもらえたんだねー

と言ったら




「お子さん何人ですか?って

 聞かれたから」




えーん




ホロリとした瞬間でした





今日のハンバーグは

ココスへ


1回目の移植後

退院できた時の

貴重な、貴重な、5人での外食先


そして

帰りの車に乗り込んですぐ流れた

番組のBGMが

ザッハトルテさんでした






Sちゃん




来てくれてたかなぁ