今朝、我が子に初物の梨をむいてやった。

「おかあさん、梨は何の栄養があるの?」

我が子は食べる時に必ず食材の栄養素を聞く。

「梨はねー、
…⁈利尿作用だよ!おしっこおしっこ!
Sちゃんにぴったりではないか!」

子供って納得した方が食べてくれる気がする。
次男もこれって食べるとどうなるの?といつも聞くので、これはお腹の中を掃除してくれるんだよー、などと言うとパクッと食べてくれる。

ピーマンの栄養素を調べた事があり、
ビタミンPとやらが含まれていると知って、
「ビタミンP!!ピーマンでP!」
と長男とめちゃくちゃ盛り上がりピーマンを食べた事があった。
主人からは、だから?何?と。ツボが違うらしい。

小ぶりな梨だが、なんと1つ分ペロッと食べた。
嬉しい。寿命よ延びろ〜



昼からは、病棟内のプレイルームで夏祭りが開かれた。
この夏祭り、我が子にとってはリベンジなのだ。

2年前、白血病の治療真っ只中の時だ。
その日もお昼から夏祭りが開かれる事を知らされており、我が子はルンルンで院内学級から下校してきた。
しかし、そこに待ち受けていたのは朝一で採血した血液検査の結果だった。
「ごめん…Sちゃん…
Cレベルになったんやわ。
お昼からお部屋に居て。」
主治医からまさかの夏祭りいけない宣告。
午前中、学校に行けてたのに、午後から部屋の中。
これも化学治療中のあるあるだが、
先生…忘れたふりして夕方に結果持ってきてくれれば良かったのに。

我が子は泣いた。
泣いて泣いて悔しがった。
「お部屋でもできるゲームしよか?」
と病棟保育士さんが優しくなだめてくれるが、
そんなんじゃいやだ!!!
…、だよねー…

2年前の事を保育士さんも私も覚えていた。
点滴をしながらプレイルームには入れないことになっている。
が、保育士さんが掛け合ってくれ、主治医の先生から一時間強ほどヘパリンロックのOKが出た。

「身軽になって、
プレイルームに行きましょう!」

我が子はベッドから車椅子に移るのがやっとなので、床に座って魚釣りや輪投げなどは無理なのだが、プレイルーム入り口近くに椅子を用意してくれた。そこまでボランティアさんが道具をその都度運んでくれ、一通りみんなと同じゲームが出来た。
他に手作りのうちわを作ったり、お話会もあった。
生き生きした子供の横顔を見ていると、ここが病院である事を忘れるし、その瞬間は病気である事を忘れる。
プレイルームからの帰り。

「あー!楽しかったー!
おかあさん、手洗いして帰ろー!」

えらい、嬉しさにかまけて手洗いを忘れていない。
ふん、ふん、ふん〜♫
鼻歌を歌いながら筋金入りの手洗いをしている後ろ姿を見ると、毎回込み上げてくるものがある。

たった数メートル先のプレイルームの壁が、ベルリンの壁程に高く感じる事が少なくなかったけれど、
今日も我が子は楽しい、と、言ってくれました。
神さま、皆さん、ありがとう。

※※※※※
いいね!やフォロー、いつもありがとうございます。
フォローしてくださったみなさんのブログも拝読させていただいたり、目の前の世界がだんだん広がるのがわかります。
ありがたい。
今日も皆さんにとっていい日でありますように。