今日は妹の2歳の誕生日。
病棟保育士さんに手伝ってもらい、前日から長男と誕生会のしかけを作っていた。
切ったり貼ったりの作業を我が子と共有できるのも楽しい。
誕生会は病院内にあるファミリールームで。
初発の入院の時には無かったこの部屋は、ライオンズクラブさんのご協力で実現した。
部屋はまるで自宅のリビングのようで、すんごい座り心地の良いソファやテレビ、ブルーレイレコーダー、冷蔵庫、オーブンレンジ、ケトルなどが置いてある。
畳コーナーにはおもちゃ棚が備え付けられていて小さい子は安心して遊べるし、親はゴロンと横になれる。
奥にはベッドルームがあり、ふかふかのダブルベッド。付き添いのお母さん方は何ヶ月も固い付き添いベッドで寝ており、ハイドレーション中は2時間に一回のおしっこを取るために起き、体はガタガタ。ここで30分寝られる事がどれほどの幸せか。
こんな素敵なファミリールームで、長期入院の子の家族は、まるで家に居るかのように過ごす事ができる。
だって病棟内は中学生以下の子、入れないんだもん。兄弟と会えるとしたらロビーで会うくらい。
とにかくこのファミリールームで誕生会をする事になったのだが、部屋の予約をしに行った時、病棟の受付事務の方が
「誕生会?Aちゃんの⁈2さい⁉︎あれから2年か…」
と感無量という感じで予約を取ってくれた。
2年前、大きなお腹を抱え、尿器持ちながら受付前を往復してた。足つるーって言いながら。
濃い2年やな…ほんとにお疲れさん。と目を潤ませながら言ってくれた。
事務の方だが、同級生で、子育ての先輩。我が家の事情も家族より詳しい(笑)
病棟内のお母さん達のカウンセラーだ。

平日なので、保育園を休ませて、午後からばあちゃんにチビ達を連れてきてもらった。
お兄ちゃんが揃うと、弟、妹は大喜び。きゃっきゃ言いながら車椅子の周りを走り回る。
お祝いの前にひとしきり遊んだのだが、今日はお兄ちゃんと作った手裏剣はどこだゲーム。
1人ずつに手渡したビニール袋の中にちぎった新聞紙や折り紙、テープなどなんでも入れてもらい、パンパンになった所で一旦回収。
「さぁ〜、お母さんがこの中に〝あるもの〟を隠しますよ〜、見つけてくださいね〜」
と、折り紙で作った手裏剣をそれぞれの袋に入れた。
再度手渡すと、ヒャー!と雄叫びをあげながら探してくれる。子供ってかわいいな…
見つけたー!あー、お兄ちゃんは金色の手裏剣、僕もそれがいいのにー、わーん(泣)
とすったもんだあったが、計17個の手裏剣が発掘された。
大きな色紙を出して、
「はい、ではこの上に、手裏剣を貼ってくださーい。手裏剣の数字と同じ数字のところに貼ってね!」
え⁇なになに?と言いながら、3人でペタペタ貼っていく。お兄ちゃんが数字を教えてくれる。
さすが小学生の兄は、あーぼくわかってきたかもー、とニコニコしている。
「できたー!
ではなんて書いてあるかお兄ちゃん読んであげてください!」
『Aちゃん、2さい、たんじょうび、おめでとう』

やったやったー!
すごいねー!
お腹すいたー!(笑)
そうか、ではケーキを食べよう。

お兄ちゃんも食べられるアイスケーキで、下の子らはまたすったもんだありながら食べて、賑やかな誕生日は幕を閉じたのでした。

嬉しかったのは、私にも内緒でお兄ちゃんが妹にかわいいメッセージカードを作ってくれてた事。妹よ。字が読めるようになったらこの暖かいメッセージを心して読むのだぞ。

そして何より嬉しかったのが、
病室に戻り、長男が一言。
「あー、最高に楽しかったー」

君のその一言でお母さんにとっても最高の一日になりました。

妹がこの優しいお兄ちゃんを覚えて居られるように、どうか、ずっと元気でいてね。

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