試験で 頭がいっぱいの時期に 

何の話か知らずに、日本人に勧められるまま、

予約した。

プレビューで安かったのもある。

 

予約後、広告を見たら

あらっ、日本のミュージカル?

 

Your Lie in Aril   「4月は君の嘘」

日本の漫画が原作 だそうです。

 

3か月間 期間限定 ロンドン公演。

ウエストエンドの劇場でやるのだから、

たいしたものだ。

ハロルド ピンター シアター。

 



開演。

 

キャストは、95% アジア人。

日本語公演? かと思ったら

英語上演だった。

英国育ちの 中国系ミュージカル俳優さんだけ。

なぜ?

 

舞台プロップは、日本の高校。

日本の高校の制服、

日本の高校のロッカー

なぜか舞台全体に ずっと桜が満開。(笑)

でも きれい~

 

前半、とっても良かった。

歌も、演技も、曲も、いい。

ストーリーは、日本社会に 

昔からよくあるテーマだけど、

楽しめた。

 

日本発「4月は君の嘘」よいではないか~

ミュージカルが、また好きになりそう~

 

主人公の男子高校生が、

毒母親を乗り越えて成長するシーンは、

感動して、うるうるに。

 

休憩時間に、友人に、すごくいいよ~

などど、メッセージした私。

 

 

後半。

 

えっ、この話、おかしくない?

 

美人で才能あふれる女生徒が、

まるで母親のように 男子生徒を成長させて、

最後、死ぬ話。

 

漫画の原作者、絶対、男性でしょ!

女性作者なら、こんな話、絶対に書かない。

あ~不快。

 

男子生徒を成長させて、

人間らしさを教えてあげて、

欠点をも 愛してあげて、

間違いを直してあげて、

 

最後、女生徒が、死んでいく。

 

日本の女は、日本の男のために存在する、

意識がみえみえ。

明治時代の良妻賢母 願望 まるだし。

 

こういうストーリーが 存在し続ける限り、

日本の男性中心社会は、存在し続ける。

 

これ、日本でヒットした?

日本の若い世代にも、ヒットした?

高校生が、これを読んだと思ったら、

ぞっとした。

日本の未来に、なんということを。

舞台まで作って...

 

一見、美しく見えるストーリーの下で 

気づかない間に、

男性中心社会の意識が 植え付けられる。

これ、おそろしい 洗脳漫画です。

 

原作者は、

自分の美世界を表現しただけ でしょうけど

日本男性のエゴに気づいてないし、

女性と男性に、同じ人間性があることにも 

気づいてない。

 

こういう漫画やドラマが、いつまでも 

日本に蔓延して 支持され続ける。


なんてこった。

 

男性が気づくはずない。

私たち日本の女性が、不快さに気づいて 

声をあげないと、変わらない。

 

 

英国で 英語上演なのに、

全員 英国育ちのアジア移民 キャスト

のわけが、わかった気がした。


これは 日本の話ですよ


舞台設定も、英国じゃないことを、

桜がずっと語っている。

 

英国人の観客は、

男性中心社会の 日本の話として 

このミュージカルを鑑賞する。

 

英国の話なら、不快に思うけど、

価値観の違う国の話なら、

エンターテインメントになる。

 

 

ガイド学校で 

女性運動家について学んだ時のこと。

 

テキストの

英国ビクトリア時代(150年前)の 

理想とされる女性像 が、

 

現代日本の 

理想とされる女性像と、

全く同じだった。


驚いた。

 

ミュージカルからの 帰り道、

怒りがおさまらない。

 

ウーマンズ ライブズ マター 

日本で必要だわっ!