それに比べ英国は‥‥(ため息) | 英国アンティークス・オフィシャルブログ

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日本にお住まいの皆さまはすでに、この写真をご存知かと思いますが、
英国の新聞「デイリー・メイル」でも下の写真が話題になっていました。


「デイリー・メイル」紙では、たった6日間で
道路を復元したことに対する驚きを隠せないようでした。


記事(英語)の詳細をご覧になりたい方はこちら からどうぞ。


英国アンティークス・オフィシャルブログ-震災後6日で道路を修復


私にとっても上の写真は、やはり日本の技術力と、それにもまして
日本人の「根性」と「努力」はすごいと再確認した写真でした。


今日お話するのは「それに比べ英国は‥‥(ため息)」というお話です(笑)。


先週の金曜日の夕方のことでした。築50年以上経つ我が家の
屋根から屋外に水が滴っていることに夫が気がつきました。


これは普通ではないということで、夫は天井裏に上がっていき、
発見したものは、天井裏にあるボイラー関係のタンクの水が
今にもあふれそうになっているところでした。


夫は天井裏から下にいる私に向かって


「早く水道の元栓を止めてきて~!」


と慌てた様子で叫びましたので、私はあたふたと屋外にある水道の元栓を閉めにいきました。


そこまでは、まぁ慌てはしたものの、水を止めてやれやれということで
一息つくことができました。でも、問題はそこからだったのです‥‥


我が家ではそんな緊急時に備え(この国では水関連の問題が非常に多いのです)
ちゃんと保険に入っておりましたので、まずは保険会社に電話をして、
修理してくれる人を回してくれるようにお願いしました。


ここでは名前を出しませんが、保険会社は世界各地に支店を持つ超大手の一社です。


以下は夫と保険会社の電話のやりとりです。


保険会社(以下、「保」とします):「お客さまの顧客番号をお願いいたします。」


夫:「No.ABC12345です」


保:「そのような番号は見当たりませんが‥‥」


夫:「お宅様はXXX保険会社ですよね?」


保:「はい、そうですが。」


夫:「では、私どもが加入している緊急保険に間違いがないと思いますので、
   ボイラーのタンクの修理の手配をお願いいたします。」


保:「でもうちではお客様のお名前は見当たりませんし、契約番号も
   見当たらないので手配することができません!」


上の文章に「手配することができません!」と!が入っているのは、
上のやりとりを散々繰り返した結果、向こうが切れてしまったためです(笑)。


その挙句、


保:「あなた本当に保険代を払っているんですか?」(失礼でしょ?)


夫:「私の手元にに貴社との契約書もちゃんとありますよ。」


保:「‥‥と言われても、うちではあなたの名前も番号も電話番号も住所も何も
   登録されていないので、なにもできません。ちゃんと確認したらどうですか?」


‥‥ときました。


夫:「おそれいりますが、部署の責任者に代わって頂けますか?」


保:「上司はここにおりません!」


夫:「それでは私に電話をいただけますか?」


保:「さぁね~。今日は難しいと思いますが。」


夫: ビックリマーク


夫:「なんとか連絡をお願いします。水を使えなくて(元栓を
   開けると水が天井から漏れてくるため)困ってるんですよ。



夫もキレそうになる気持ちをおさえながら、
あくまでもトーンを抑えた声で話していました。


15分くらいすったもんだをした挙句、これ以上、言っても何も変らないことを
察した夫は(遅いな~、なんて言わないでくださいね。こちらではこのくらい
ねばってはじめて「あぁ、見つかりました」なんてことがしょっちゅうなんですから)、
電話をきった後に、支払いの明細や書類を調べてみましたが、やはり間違えなく、
その会社と契約をしていました。


ということで、再度電話をかけてみると‥‥



今度出た人も「貴方のお名前と契約番号は見当たりません、
ちゃんと契約書を見てそこに書いてある電話番号にかけてくださいよ。」


とのことでした。



当然、その番号にかけているので


夫:「ええ、ですから今かけているこの電話がその番号なんですよ。」


先方はデータがないから何もできない、との一点張りで
自分たちが間違っているとか、困っている人を助けようなんて
いう意思はみじんもないように見えました。


でも、こちらも引き下がらないので(この国で生き残るためには
そんなあつかましさが必要なことが多いのです)、先方が折れてきて


保:「では、今からあなたを名簿に入れてあげます。」(あくまでも上から目線:笑)


夫:「それはご親切にありがとうございます。本当に助かります」


‥‥とそこまでは良かったのですが(ここまでもすでに40分くらいは
経過していますが、この国の諸事情を考えますと、良かった方だといえるのです)、


で、こちらの名前から始まり、すべての詳細を伝え終わりますと


保:「これであなたのお名前が名簿に入りました。
   それではよろしければ、修理の手配をいたしましょうか?」


とやっと申し出てくれたので、電話口の横にいた私もほっ、


夫も「ありがとうございます、本当に助かります!」


と言った矢先、先方は、


「それでは修理費として75英ポンド(約1万円)をお支払い
いただきますので、クレジットカードをご用意ください。」


夫:「えっ、なんですって!保険に入っているのに
   代金を支払わなければならないんですか!?」


保:「はい、そうです。」


夫:「私が入っているこの保険は、確かボイラーの問題を
   全額カバーしてくれる保険ですよね。」



保:「はい、そうです。」


夫:「なのに私に代金を請求するのですか?」


保:「はい、そうです。」


夫:「あなたは先ほど私の名前が名簿にないので
   (名簿に名前を)入れてくれたと言いましたよね。」


保:「はい、そうです。」


夫:「それで、今は私の名前は名簿の中に入っているのですよね。」


保:「はい、そうです。」


夫:「そして、私の加入しているこの保険は今回のこのボイラーの
   問題を全額保障してくれるのですよね。」


保:「はい、そうです。」


夫:「なのに、あなたは私に代金を請求するのですか?」


保:「はい、そうです。」


夫:「あなたのおっしゃっていること、なにかおかしいとか
矛盾があるとか感じませんか?」


保:「‥‥‥。」


上のような話で堂々巡りになってきたので、夫は責任者と代わって
くれるように頼んだのですが、ここにはいない、いつ連絡が取れるか
わからない、の一点張りなので、このまま続けていても水が使える
ようにならなさそうでしたので、納得のいかないまま、代金を支払い
修理を手配しました。


それも当日は修理の手配ができないとのことで、翌日になって
ようやく修理をしてもらうことができました。


たった一日、水が使えなくても困ってしまったのに、日本の東北地方を
中心とした多くの地域で、水や食料が不足していると言うのはどんなに
大変でご苦労が多いのかと身を持って感じた一日でした。


また、やっぱり日本のサービスは素晴らしい、
それに比べ英国は‥‥と久々に感じた日でもありました。


ボイラーの修理が終わり、落ち着いてからまた
保険会社に私どもの加入の件で電話をいたしますと



「ここは部署ではありません。」


と、どこかの国のお役所みたいに(!)、
さんざん電話をたらい回しにされましたので



「お願いだから、これ以上電話をたらい回しにしないで、
貴社の内部でこのことを調査してから報告してください。」


と言うことで電話を切った後、数時間後(この国にしては早いです)


私どもの留守番電話に次のようなメッセージが残っていました。


「私どもであなたの加入を確認しましたので、
数日中に代金をお返しします。サンキュー。」


街の人ごみの中で、肩が触れ合っただけでも


「あら、ごめんなさい!本当に私が悪かったわ!」


と気軽に謝るこの国の人々ですが、本当に悪いと思ったときは、
まず謝らないというのもこの国の一面でもあるのです。


こんなできごとで、役に立たない緊急保険に入っていることを
情けなくは思いましたが、この程度のことはしょっちゅう起こる
この国に長年住んでいる私にとっては、


「またか~、この国らしいわね。」


とも思えるようなできごとでした。


お住まいになっている皆さまにはご不満も多いでしょうが、
やっぱり、トータルで見ると日本は素晴らしい国ですね。


なんだか愚痴めいたような話になってしまいましたが、たまには
こんな英国の裏事情(?)もいいかとも思い、こんなことを書いてみました。


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