民衆こそ王者ー池田大作とその時代  青年の譜(8) 「大阪事件」(2) 1 | EIKOの気まぐれ闘病日記

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お前が罪を認めなければ


戸田会長を逮捕する──。


1957年(昭和32年)7月、


池田は「虚偽の調書」に基づいて逮捕され、


検察から非道な取り調べを受ける。


同志は不当な拘留に怒り、その無事を祈った。


釈放された池田は法廷闘争での勝利を誓い、


民衆を見下す権力に決然と対峙していく。


「虚偽の調書」は、どのように作られ、


なぜ不当逮捕が起きたのか。


冤罪事件の信実に迫る。


 松下紀代子(東京、新立川総区婦人部主事)は中国の長春で生まれた。太平洋戦争の敗戦後、一家で祖母の住む福岡に引き揚げた。

 「父の一男は大阪で商売を始めましたが、次々に失敗しました。昭和31年、借金を抱えた貧乏のどん底で折伏され、両親ともに信心を始めたのです」。

当時16歳だった娘の紀代子は、いろいろと文句をつけて2年ほど信心に反対し続けた。

 「あれは父が亡くなった後でした」。部屋の整理中、見慣れない箱が出てきた。1枚の開襟シャツが入っていた。少し染みがある。高級品でもない、平凡なシャツだった。母の千枝子に、これは何かと尋ねた。

「それは、お父さんが『大阪大会』に着ていったシャツやで」。

千枝子は、父にとってその夏の日が、どれほど鮮烈な1日だったかを語り始めた。