I know the feeling.:その気持ち分かるよ。
SCENE:フロントで仕事をしている早苗とジェーン。宿泊客のクロエとジェイコブが浮かない表情で帰ってくる。
Sanae:お帰りなさい。あれ? You're back early.
➡:お帰りなさい。あれ ? ずいぶん早いお帰りですね?
Jane: I thought you two were eating out…
➡:夕食は外で済ませるって 言ってなかった?
Chloe: We were going to, but he had a little problem.
➡:そのつもりだったけど、この人が意気地なしで。
Jacob: Hey-you were freaking out, too.
➡:君だってちゅうちょしたじゃないか。
Chloe: If you would've gone in, I would've gone in.
私はあなたが行けば、入ったわ。
Sanae: Wait. What happened?
➡:ちょっと待ってください。どうなさいましたか?
Chloe: We wanted to go to the izakaya by the station...
➡:私たち、駅前の居酒屋に入ろうとしたの
Jacob:… And it was kind of intimidating.
➡:でも、ちょっと怖くなっちゃって…
Sanae: Intimidating?
➡:怖くなった?
Jane: I know the feeling. It took a lot of courage for me, too.
➡:分かる、その気持ち。私も最初は居酒屋って、入るのにとっても勇気が必要だった。
Sanae: What do you mean?
➡:どういうこと?
Jacob: We couldn't see inside, and we had no idea how everything works. We got nervous.
➡:中が見えないし、お店のシステムがよく分からなくて、入りづらいんだよね。
Sanae: Ah… I see. OK. Let me call the izakaya.
➡:あー、なるほど。じゃあ、私が電話をしておきますよ。
Chloe: For what?
➡:え、何で?
Sanae: I know the owner. I'll tell him that you’re coming.
➡:居酒屋の店主は知り合いなんです。2人が行くことを伝えておきますね。
Chloe: You will?
➡:本当に?
Jacob: Thanks!
➡:ありがとう!
🔻🔻 おもてなし基礎英語 キーフレーズ解説 🔻🔻
I know the feeling.:その気持ち分かるよ。
I know は「私は分かります」know のポイントは、その内容が「事実」であるということにあります。feeling は日本語の「フィーリング」でカタカナ語になっていますから、なんとなく理解できる表現ではないでしょうか。「その感じていることが、実際に分かるよ」ということです。「フィーリング」=「感情 、感覚 、気持ち」です。the が付いていますから、(相手が言っている)「その」気持ちのことを指しているわけです。相手への共感を示す定型のフレーズです。ドラマでは「その気持ち分かるわ」という使い方をしていますが、もう少し軽く「そうなんだよね」「そのとおり」と相づちに近いニュアンスで使われることもあります。
📘【ニュアンスの違い 】
I know the feeling. とI know your feeling. との差は、英米の独立文化をよく表しています。後者だと相手の独立した領域に入り込みすぎちゃうんですね。それは一般にアングロサクソンの文化ではあまり好まれないことです。
似た表現の I know how you feel.は 相手への同情のニュアンスが強めの感じになります。
✅ おもてなし基礎英語 フレーズを使ってみよう
A:I was scared to ride the roller coaster.
B:I know the feeling. I was scared my first time, too.
A: But I want to try again.
🔊 発音のポイント 🎵
I know the feeling.:私はあなたの気持ちが分かりますよと、相手に同調するような感じで[know]にイントネーションを持ってきましょう。発音は「ノォゥ」のように。
🔷🔹 基礎英語フレーズ ポイントレッスン 🔹🔷
📘 POINT①
He had a little problem.:彼が意気地が無しだった。
「彼にはちょっとした問題があった」ということです。ドラマでご飯を食べに行ったけど、食べられなかったことで、ジェーンがジェイコブを責めている表現で使われています。ジェイコブが problem を持ったなので「問題を抱えた=店に入らないという行動をした=意気地がない/怖気づいた」というニュアンスになります。
📘 POINT②
If you would've gone in, I would've gone in.:あなたが入っていれば、私も入っていた。
「もしもあなたが入っていたなら、私も入っていただろう」ということです。would've は would have の省略形。would は助動詞 will の過去形です。《 would+動詞原型 》の型では現在や未来を表しますが《 would have+過去分詞》の型では過去のことを表して「もしそうだったら~をしたのに」という意味になります。この過去のことは実際には起きていないことを指しています。
should’ve「~すべきだった」could’ve「~しようと思えばできたはず」も同様に過去を表していますが、実際には起きていないことを指しています。
🔷🔹 おもてなし基礎英語フレーズ備忘録 🔹🔷
freaking out:ひどくびくする/怖がらせる
It freaked me out!:めっちゃ怖かったよ!
intimidating:威嚇するような/脅威的な
intimidate の現在分詞
It took a lot of courage:多くの勇気が必要だった
took a lot of ~ で「~が沢山かかる」
take a lot of money:お金がかかる
take a lot of time:時間がかかる
おもてなしの基礎英語
井上逸兵(慶應義塾大学教授)
進行:ハリー杉山