『英語職人』時吉秀弥の英文法 最終回答! -9ページ目

『英語職人』時吉秀弥の英文法 最終回答!

本当にわかる英語とは?!英語、英文法、その他の外国語の学習、言語学などについていろいろ語ります。

宝島社新書、「日本人の英文法 丸暗記ゼロでセンスを磨く29の黄金ルール」が本日11月10日発売です。これまでの私の英文法のエッセンスを読みやすくまとめました。隙間時間に気軽に読めてどこにでも持っていける新書サイズ!

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本日とどいた「千と千尋の神隠し」の英語版Spirted Awayのブルーレイ。

同じシーンでも日本語版と英語版では言っていることや言い回しが異なり、そこにある英語と日本語の「考え方の違い」を調べようと思い、購入しました。

 

 

ところで裏面にある煽り文句の"Nothing less than magical"、英語学習者にはピンと来にくい表現ではないでしょうか。nothing less thanの部分を訳せば『まさにmagical!』となるのですが、なぜわざわざlessという言葉を使っているか、実感としては理解しにくいと思います。nothingとlessという否定語が重なっていることもややこしさの原因のひとつとなっているでしょう。

nothing +比較級、あるいはno +比較級はいわゆるno more A than Bという「鯨の構文」にもつながる表現で、単なる日本語訳では味わえない、生き生きとした感覚を持つ表現です。

 

  1. nothing、あるいはnoは単なる「否定」ではなく「ゼロ」という数量的な意味を持っています。
  2. それに続く比較級は「思い込み」という意味を持ちます。
  3. そしてthanは「基準点」、つまり「±0」という意味を持ちます。

 

nothing less than magicalなら、than magicalが「魔法のように魅惑的なという感覚に比べたら」で、これが「基準点」。つまり「±0」の地点です。

 

lessが表すのは「このSpirited Awayという作品は(magicalという感覚よりは)劣るだろうと思いきや」という「思い込み」です。これで「マイナス方向」にググッと思い込みが発生しているわけです。

そしてそれをnothing、つまり「全くない・ゼロ」が「±0」の位置まで引き戻します。その位置とは、than magicalです。

 

ですから「まさかmagicalという感覚よりは劣っているだろうと思いきや、実は全くそんなことはなく、magicalそのものだ」というのが、nothing less than magicalの文字通りの意味です。そこで、それを表す日本語訳は「まさにmagical」となるわけです。

説明を聞いてお分かりのように、日本語訳だけでは味わえない感覚がこのnothing less than magicalという構文にはあるわけです。

こういうレベルでの英語の理解が「英語を英語で理解する」ということですね。そして英語を楽しむということでもあります。

11月10日、宝島社新書様から新刊を出します!

タイトルは「日本人の英文法 - 丸暗記ゼロでセンスを磨く29の黄金ルール」です。

 

私の4冊目の著作にして初の新書形式です。つまり「薄くて手軽で読みやすい!」。

これまでの私の本の分厚さを敬遠していた方にでも、手軽に気軽に、電車の中や喫茶店で隙間時間に読んでいただけるように書きました。「肩の力を抜いて、読み物として楽しむ英文法を!」がコンセプトです。お値段も、紙版¥960、Kindle版¥865(税抜価格)とお手頃です!

 

ぜひお手に取って「暇つぶしに英文法を勉強」してみませんか。