学校で英語を習う時に、couldはcanの過去形といった形でまず紹介されますが、実はcouldには「・・・できた」という意味以外にも、いろんな使い道があるんです。
まずは過去とは全く関係ないところから行きましょうか。couldの使い道の一つとして、少し控えめに押し付けがましくならない感じで、アイデアを提案することが出来ます。例えば、「このシャツに合うネクタイ、どれがいいかな~?」と話しかけられたとします。「このシャツには絶対これでしょう!」という意見がない限りは、いろんなオプションを提示しますよね。そんな時にcouldが使えるんです。
You could try this blue one, or you could try that blue and yellow stripe one.
「この青いのでもいいし、青と黄色のストライプのやつでもいいかも。」
こんな感じで、やんわりとアイデアを提案できます。言われたほうも、これはただ提案なので、言われた案を絶対に採用する義務もありません。ニュアンス的には、「参考になるかわかりませんが(恐れ多くも私の意見を聞いてくださっているなら)、・・・・・したらいいかもしれませんよ。」というような感じでしょうか。決して押し付けがましくならないのが特徴です。なので、上司、初対面の人、あまり面識のない人などに意見、アドバイス、アイデアを求められた時、相手の出方をみつつ意見を言いたい時にこの表現が重宝します。
これと似たニュアンスで、「100パーセント確信は持てないが、・・・・・・かもしれない。」と言いたいときにcouldが使えます。
What she said could be true, but we need to get more evidence.
「彼女が言ってたことは本当かもしれないが、もっと証拠を集める必要がある。」
という感じで、自分の話している文章の内容に自信が持てないとき、その可能性はあるが完全にそうだとは言い切れない、といったシーンでこの表現を使うことが出来ます。
同じ流れで、控えめに誰かに何かを頼みたいときにも使えます。
Could you mail this letter on the way back from school?
「学校の帰りにこの手紙を投函してもらえますか?」
この場合も、「もし時間や都合に差し支えなくて、する時間があれば、・・・していただくことってできますか?」という控えめなニュアンスになります。Can you・・・?「・・・できる?やってくれる?」という表現よりも控えめに、そして丁寧に頼みごとをしたいときに使います。
では皆さんおなじみの、「・・・できる」という意味のcan過去形での使い方ですが、couldだと「・・・できた」という意味になるのはもうご存知ですね。ただしここでちょっと注意!過去に起こった1度きりの特定の事柄に関して肯定文で使う時は、couldではなくwas/were able toを使わなければならないんです。couldを肯定文で使う時は「昔は常時できていた」という意味の場合のみになります。例えば、
My son could speak both Japanese and English when we lived in the United States, but after we came back to Japan, he forgot all the English words.
「アメリカに住んでいたときは、うちの息子は日本語と英語の両方話せてたんだけど、日本に帰ってきたら英語は全部忘れちゃったのよ。」
という感じで使えます。しかし、上で述べたように、一度きりの特定の事柄の場合は、couldを使うと意味がおかしくなります。
Correct: Although I was stuck in a traffic jam, I was able to make it to the meeting.
「(あの時は)渋滞に巻き込まれたけど、ミーティングには間に合った。」
Incorrect: Although I was stuck in a traffic jam, I could make it to the meeting.
もちろん、一度きりではなく常時頻繁に起こっていたことならcouldが使えます。
Although I often used to be stuck in a traffic jam on the way to work, I could always make it to a staff meeting.
「よく仕事に行く時に渋滞に巻き込まれていたもんだが、いつもスタッフ会議には間に合っていたよ。」
このようにcouldを使うことで、一度きりの特定のことではなくなりました。
「・・・できなかった。」という否定の場合は、一度きりの特定事項でもそうでなくても、couldn'tを使います。
I couldn't speak either Japanese or English when I lived in Japan, so I had a hard time communicating with people there.
「日本に住んでいたときは日本語も英語も話せなかったから、人と意思疎通をするのに苦労したよ。」
I couldn't make it to the meeting yesterday because I was stuck in a traffic jam.
「渋滞に巻き込まれて、昨日の会議には間に合わなかったよ。」
couldって意外と奥が深いでしょ?でもこれで自分の言いたいことをばっちり表現できますね。