受験本番の直前、小6の12月の頃の話です。


社会が苦手だった娘ですが、受験直前期には暗記は克服しつつも



やはり最後の最後まで不安定な成績が続いていました。


小6の12月末には、塾で受けられる全ての模試が終わります。


本番2月までの残りの1ヶ月、子供たちは皆ラストスパートをかけて学力がぐんぐん上がるのですが、その大事な時期に塾の模試はありませんから



自分が今どれだけ成績が伸びているのか、


今やっている学習法が果たして合っているのか、


そしていま必死に頑張っている自分の努力は報われるのか、


そんな不安な時期に突入するんです。


わたしも漏れなく不安に駆られ、いてもたってもいられなくなり、



第一志望の募集要項を何度も何度も確認していました。


娘は受験勉強を始めた当初から第一志望の受験は4科目で受けるつもりで勉強してきました。



なぜなら、いくら英語が得意でも、一般生の英語受験は厳しい戦いになると言われていたからです。


ただ、実は娘の第一志望は一般生での英語受験が可能な学校だったのでした。

 

 

それは、最初からわかっていました。



塾の先生ももちろんご存知でしたし、わたしからも何度も先生に相談していました。



ただ、前記事にも書きましたが、一般生での英語受験というのはすごく不透明な部分が大きいんですね。


学校のホームページを見ても、受験者数や合格者数、帰国子女の人数などは記載されていますが



その英語受験で、海外経験のない純粋な一般生は何人だったのか



またその中で実際に合格した子は何人なのか


そう言ったことが公表されておらず、本当に分からないことばかりなんです。


そんな理由もあり、塾側は英語受験にはずっと反対でした。



先生方は意地悪で反対していたのではありません。



受験のプロでさえ、本当に分からなかったのだと思います。



だから、娘とわたしで決めるしかない。



だけど、相談する相手がいない。。。


できれば、第一志望で冒険なんてしたくない。。。

 

 

だから、ずっと4科目を頑張ってきたのに、最後まで社会が不安定で。。。


小6の12月にはもう受験校も決定しており、願書の準備も始まっていました。

 

 

第一志望の願書は、もちろん一般生の4科目受験の願書で準備を進めていました。


誰にも相談できずモヤモヤする日々が続きます。


このままで大丈夫なのか、


4科目で間に合うのか、


他に何かできることはないのか、


毎日毎日悩みました。


そんなある日、もうこれ以上悩んでも仕方がないと、



ふと閃いて、塾にも相談せずにダメ元で第一志望の英語の過去問を解かせてみたんです。


すると。



なんと、英語であれば9割点が取れることがわかったんですね。


やっぱり英語の方が断然強い。


でも、今まで4科目で頑張ってきたし、まだ本番まで1ヶ月ある。


これからどのくらい伸びるのか、



4科目でも合格は狙えるのか、



はたまた、これだけ英語で点が取れるのであれば、今からでも英語に切り替えるべきなのか、、、


悩んだ末に、勝手な行動を叱られるのを覚悟で娘の面談担当の若手講師に相談してみました。


すると、先生は迷うことなく



「英語でいきましょう!」



と言ってくださったんです。


念の為、その後すぐに社会の先生にも相談しました。


心残りなく英語にシフトするために、娘の社会の伸び代を社会科の先生に確認しておきたかったのです。


きっと先生は



「社会はかなり厳しいと思います。だから英語で頑張りましょう!」



とおっしゃると思っていました。


ところが、社会の先生は



「彼女は最後の最後には間に合うと思います。」



と言うんですね。


「今までいろいろな生徒を見てきましたが、中にはキラリと光る生徒がいるものなんです。彼女にはそれがある。わたしがそう思える生徒は、今まで最後の最後に伸びて合格を勝ち取ってきました。僕は彼女なら大丈夫だと思っています。4科目でいきましょう。」って。


えー・・・・想定外・・・でもなんだか嬉しい。。。


社会の先生の意見を聞いて、ここ3年間の娘の努力の日々を思い出しました。


今までこんなに頑張ってきたのに、わたしが娘の力を信じてあげないでどうする。


やはり当初の予定通り4科目で頑張ろう、逃げずに戦おう!


先生のお話を聞いて素直にそう思いました。


ここで楽な英語に逃げちゃダメだ、そう感じて、社会の先生に



「やはり4科目で頑張ろうと思います!」



とお伝えしました。


ところがそんな話をしたのも束の間、その後すぐに面談担当の若手講師から電話があり、


「社会科の担当からやはり4科目で受けると聞きました。ただ!わたしはやはりお嬢様には自分の好きな科目で頑張って欲しいと思います!もちろん4科目で受けても今の実力があれば受かると思います。でも、どちらの勉強が楽しいですか?本音は英語なんじゃないですか?塾に遠慮しているところはありませんか?もし4科目で受かったとしても、わたしはきっとこの学校の先生方が彼女の英語力を見ていたら、なんておっしゃっただろう、彼女の英語力を見せてあげたかったな、と思うでしょう。塾に遠慮することはありません。英語受験をすると決めても、わたしたち講師は最後まで全力で応援させていただきます!わたしたちは受験で合格するためだけに指導してきたのではありません。もっとその先を見ています。だからそこは心配しないでください。もちろん、決めるのは彼女です。わたしからも彼女と話してみます。」



若手先生、明らかに英語推し。


英語で9割取れるなら確実に英語だろうと思ってくださったのでしょう。


逆に社会の先生は、今までせっかく4科目で頑張ってきたのだから最後まで頑張らせてあげたい、そう思ってくださったに違いありません。


どちらのご意見も娘のことを考えてのこと。


ありがたいことですが、いろいろな意見を聞いて娘はとても悩んでいました。


そして、何日も何日も考えて娘が出した結論。


それは、当初の予定通り4科目で受けたいということでした。