I just made the tea: Tales of 30 years inside Formula 1
著者 Di Spires、 Bernard Ferguson他
 
2010年まで30年程Di(ママ)と夫でF1を中心としたモータースポーツのケータリングサービスとして働いた奮闘記です。
サーティースからトールマン、ベネトン、フォード、WRC、ルマン24時間レース、そしてブリヂストン時代までレースの裏側から覗いたモータースポーツの魅力が満載でした。
A・セナとM・シューマッハの2人とその家族からも愛された稀有な夫婦のお話です。
 
主なトピックは以下の通りです。
・トールマン時代のA・セナとの交流
・A・セナの初優勝時のエピソード
・レースの知識がない状態からF1担当となって世界を制したF・ブリアトーレの成り上がりストーリー
・レース関係者のアクシデントにおけるサイドストーリー(A・ナニーニ、E・デ・アンジェリス、F・ウィリアムズ)
・R・モレノの解雇とM・シューマッハの交代劇の裏側
・M・シューマッハがモーターホーム内で笑い転げる程の映画とは?
・WRCのチャンピオンたちとのコミュニケーションの取り方(ソルベルグ、サインツ、マクレー)
・ソルベルグの助手席に乗ることとなったママの話(プロモーション活動でのデモランではなくWRCテスト時の助手席です。)ママを気遣うソルベルグは「ペースを落として走る?」と申し出たものの、チームのためを思ったママは「少しでも競技本番に生きるデータを取るために手加減なしの走りをしてよい」と言ってしまったがために・・・
・大学生時代(当然ですがフェラーリ入社前)のS・ドメニカリがママの仕事を助けてくれて・・・
 
日本と日本のモータースポーツ界へのリスペクトを感じた点は以下の通りです。
・思い出のサーキット紹介のトップバッターが鈴鹿サーキット!
・思い出の人物紹介のトップバッターが津川哲夫さん(2番手のシド・ワトキンス、3番手のトム・ウォーキンショーを抑えての堂々トップ!!)
・ブリヂストンクルーたちの仕事ぶりと人付き合いに対する記述
・様々なF1書籍ではおなじみですが、日本のモータースポーツファンのマニアっぷり
 
TEX加藤先生のTOEIC本で出会う「こんなレアな英単語使う場面あるの?」と思える単語達ともいくつか出会えました。
(例) 吹雪の中地元の釣り人が stool に座って釣りをしているのが見えた。 北欧のラリーでlocal produceを調達した。
 ・・・このような出会い方をすると記憶に刻まれるので嬉しく思えます。
 
2024年6月現在でKindleでは販売されていなくなっていました。・・・面白い本なんだけどなぁ。ちなみに和訳本の発売はされておりません。