Fun theory. (ファン・セオリー)



好きな言葉のひとつです。



なんでも、楽しくやろう。
どうせやるなら、楽しくやろう!みたいな考え方。



子供を相手にする時は、必須のセオリー。



勉強でも何でも楽しくして、彼ら自身がすすんでやりたい、って思わせることは、私たち教師にとっては大事な仕事のひとつ。



だから私はいつも、勉強だけでなく、ちっちゃいこと何でもゲームにしちゃいます。



例えば。



工作などをやって、紙を切り刻んだりすると、当然教室は汚くなります。 




ですが、アメリカンスクールでは、日本の公立の学校と違って、清掃は全て業者の方がやってくださるので、私の生徒達は、自分達でキレイにしようという意識がかなり希薄。



もしも私が、



“OK! Please make sure to clean up around your spot.”
(では、ちゃんと自分の席の周りはキレイにしてね~。)



なんて言ったとしても、すすんで紙くずを拾ったりするのはほんの数人。



だからと言って、



“I’m telling you! Clean up right now!”
(だぁ~かぁ~らぁ~、今すぐキレイにしなさい!)



みたいなことを言うのは、私のポリシーに反するし。



そこで。



こう言います。


“OK! Look at the floor. We need to clean up. So I'm going to count ten. While I count ten, everyone has to pick up at least 3 pieces of paper.”
(床を見て!きれいにしなくちゃ、でしょ?先生が10数えるから、その間に全員、最低3つのゴミ《紙》を拾ってね。)



すると、まるで今からゲームが始まる、みたいなのりで、みんなの目がキラリンとなります。



“Ready?”
(いい?)



“10!…9!…8!… ”



すると、みんなキャ~キャ~大騒ぎしながら、大喜びで床をはいつくばり、ひとつでも多くのゴミを拾おうとします。



プププ。笑っちゃう。
かわいい。



“…3 ! … 2 ! … 1 ! Stop !!”




すると。



“I got five!”
(ぼく、5つも拾ったよ!)



とか、



“I got seven!”
(私は7つ!)



とか、誇らしげにゴミを運んできます。



床の上には、ちりひとつ落ちていません。
さっぱり!きれいになりました。



ウフフ。



先生もハッピー!



みんなもハッピー!



こうして、Fun Theory を毎日駆使している私です。



注)以前も申し上げましたが、このような類のFun Theoryは小学校低学年までは有効ですが、それ以上は…。また違う手を考えないと…。