西行 歌集より 3編
- テーマ:
- 桜
いつの間に長き眠りの夢さめて 驚くことのあらんとすらむ
(いつになれば長い迷いから覚めて、万事に不動の心を持つことができるのであろうか)
世の中を捨てて捨てえぬ心地して 都はなれぬ我が身なりけり
(世の中を捨てた身でありながら都の思い出が身をしめつけ わが身から離れることができない)
鈴鹿山浮き世をよそに振り捨てて いかになりゆくわが身なるらむ
(浮き世を振り捨て鈴鹿山を越えているが、これから私はどうなっていくのであろうか)
花に染む心のいかで残りけん 捨て果ててきと思ふわが身に
(現世への執着を全て捨てた身であるのに、なぜこんなにも桜の花に心奪われるのであろうか)
