学校のPCでMYOBを練習したかったのにPCルームがフルだったため図書館にて更新中のhikaruです。
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オーストラリアの歴史について書きましょう。
歴史は専攻じゃないですが、前学期みっちりとやったのでけっこう知ってるつもり(^O^)
よくオーストラリアに留学したいという人で
「でも白豪主義があった国だし差別ひどそう」
と漏らしている方がいます。
長くなりますが興味がある方は読みすすめてください=)
日本でこの白豪主義がそもそも何だったのかきちんと説明できる人はいるのでしょうか?
白豪主義はこちらではWhite Australian Policy (WAP)といいます。
僕ら20代半ばくらいの世代のローカルの子達はWAPは聞いたことがあっても実際は知らないよ、みたいな世代です。
WAPは連邦化(イギリスの植民地ではなくなった)初の法律です。
初の法律がWAPというのがいかにその時代に差別が氾濫していたかを物語っています。
実際1901年が連邦化した年で、そこから1973年まで70年以上にわたってWAPは法律として存在していました。
ただ「差別」といってもどういう差別だったのか、そしてそれが今にどう影響するのか。
けっこう勘違いしている人が多い気がします。
そもそもWAPの目的は移民の規制です。
オーストラリアは国として大きくなるため、また戦争で多くの若い男性を失ったために移民を募集してきました。
募集です。
イギリスからの移民は無条件でOK、イタリア・ギリシャなどの南欧からも多くの移民を募りました。
アジア圏には移民の募集をしませんでした。
WAP発令前に、オーストラリアが移民の国として有名になったのは「金」が採掘されたからです。
この金を求めて多くの移民がヨーロッパからやってきました。
しかしやってきたのはヨーロピアンだけではなく中国からも多くやってきたのです。
この金を求めてやってきた中国人達は忌み嫌われ、時に殺されるなどひどい仕打ちを受けてきたのです。
それでも金採掘を続けた中国人も中国人ですが。
あまりに中国人が増えてきたため連邦化した政府はもう中国人をこれ以上増やさないためにWAPを発令したのです。
つまりWAPは極論中国人の移民を除外するための法律です。
ただ除外の対象になったのは中国人のみと名指しではなく非白人種すべて、という広い範囲で行われました。
ヨーロッパからの移民は基本受け入れ続けました。
ここでもっとも特徴的なのがdictation testの実施です。
このテストは非英語圏からの移民の言語力をためすもので今でいうIELTSやTOEFLです。
差別的なのが非白人に対しては何10とあるヨーロッパの言語からランダムで受けさせるという点です。
例えば移民を希望する中国人に対しロシア語のテストを受けさせる、というような感じです。
むちゃくちゃですね。
受かるはずがありません。
これがWAPの差別です。
ひどい話ですが、みんなが思っているようにWAPは白人>アジア人のような差別をする法律ではなかったということがあまり知れてない気がします。
結局賃金などに影響はしたのでしょうが、移民の選定がWAPの目的です。
まあ究極の目的は白人のみの社会にすることだったんですが、アジア経済の重要性からWAPは廃止になり、
間逆のマルチカルチャーに移っていったのです。
今このWAPの影響があるのかどうかは実際よくわかりません。
数年に一度白人と非白人の大きなケンカがあったりします。
そういうことからオーストラリアの人々の関係は「silent volcano」とか言われます。
普段は穏やかだがある日突然爆発する、という意味。
また仕事の面でもアジア人は低給料です。
白人内でも男性と女性で大きく雇用環境が違うくらいなので、まだまだ異人種感のフラット化は遠そうです。
またWAPは廃止されても移民の選定は結局まだ行われています。
人種による選定ではありませんが、もうこれ以上移民を増やしたくないという意見が多く、
選挙でも「移民を減らす」というのが国民に支持されています。
今のところ生活していて差別を感じることはありません。
むしろ日本人の方が差別的な人が多いと感じます。
ヨーロッパやアメリカなどに比べてオーストラリアは比較的差別の少ない良い国だと思いますよ!
次回は明日のAm11時に更新予定です。
おつかれさまでした=)