日本政府は12月28日から来年1月11日まで全国一斉に「Go Toトラベル」事業を一時停止すると発表しました。旅館やホテルの宿泊キャンセルが増えているようですが。。。

宿泊予定客がキャンセルする理由は
(1)割引が無くなったから
(2)新型コロナウイルス感染者が急増しているから

ウェブニュースを読んでいると、GoToキャンペーンが一時停止したためキャンセルが出ているような印象を受けますが、実際はどうなのでしょうか?

私は決して金持ちではありませんが、家族旅行の費用が1万円ぐらい増えても、経済的理由で旅行に行けなくなるほど困窮していません。特に12月は、金額の大小はあっても、会社員や公務員はボーナスが出ますよね。政府のGoTo事業が無くなったから慌ててキャンセルしなければいけないほど経済的に困っている人は少数でしょう。そもそも、家計がそこまで逼迫して借金返済に追われている人は、年末年始に旅行計画を立てないと思います。

冷静に考えてみると、新政府肝いりのGoTo事業を中断せざるを得ないほど、新型コロナウイルス感染症患者が急増していることが真の原因ではないでしょうか。以下の図をご覧ください。都道府県の色がオレンジ色から赤、そしてレンガ色に変わっています。こんな状況では、子供を連れて安心して旅行できません。



政府は「Go Toトラベル」を一時停止しますが、都市封鎖をするわけではありません。旅行したい人は九州から北海道に行っても構わないのです。東京都内でも夜10時までならネオン街でお酒を飲んでも良いし、カラオケでストレス解消しても逮捕されません。自分が汗水たらして稼いだ金でスキーをしたい人はスキーリゾートまで旅行すれば良いし、温泉郷でカニ料理を堪能すれば良いのです。GoTo事業の動向に振り回される必要はありません。

今回のGoTo一時停止の決定に関して、二階俊博派の議員は面白くないようです。何故かって?二階俊博氏は全国旅行業協会の会長だからです。政治というのは色々としがらみがあるのでしょうね。


ところで、Go To TravelやGo To Eatは正しい英語ではないという批判もありますが、イギリスの新聞「The Economist」のDec 3rd 2020 editionの「Hungry ungulates」という記事で、“Go To Travel” subsidiesという表現が紹介されていました(笑)。不自然な表現だと分かった上で紹介しているのでしょうけど。ちなみにHungry ungulatesは、奈良に住む鹿のことです。