> ただ「読みながら覚える」のが鉄則です。単語だけ取り出して暗記するのは時間がもったいなさすぎるからです。
以下の英文はPaul Nation教授の引用です。
if you are not doing deliberate learning through using bilingual word cards, but instead are spending time doing a variety of vocabulary related exercises, you are likely to be learning vocabulary at less than half the rate that you could easily achieve.


> もちろん単語帳もいりません。読みながら自分の単語帳に追加して
単語帳が不要と言いながら、その次の文で「単語帳に追加」・・・矛盾していますね。単語帳もいりませんと言いながら、単語帳機能を持つソフトを「神アプリ」だと思う・・・単語帳をそんなに褒めてどうするの?(苦笑)


単語帳、単語カード、フラッシュカード、ボキャビル本、単語アプリなど、その名称は様々ですが、intentional vocabulary learning(意図的語彙学習)を目的とした教材を広義の「単語帳」と呼ぶことが多いと思います。前世紀とは異なり、21世紀は紙媒体(狭義の単語カード)に英単語とその意味を書いて自作する時代ではありません。ネットを探せば、無料ダウンロードして印刷可能なエクセルシート、電子単語カード、ネイティブが録音した無料の音声ファイル(MP3)も入手できます。

 

紙・電子媒体という分類だけではありません。その内容を見ると、英単語を単に羅列した羅列形式、短いフレーズや例文を付けた例文形式、数百ワードの英文に覚えるべき単語を埋め込んだ長文形式などがあります。単語帳と言えば単語と訳語をセットにして頻度順またはアルファベット順に並べた前世紀の単語帳という概念しか頭に無い人は今時いないでしょうね(笑)。

 

> 発音はいわゆる「発音記号」しか出てきませんので、ちょっと困る。
市販の単語帳なら困ることはありません。「英検でる順パス単」シリーズは例文朗読ファイルが無料でダウンロードできます。ほかにもTOEIC/TOEFL対策や大学入試用の単語帳でも無料MP3ファイルが入手可能です。ちょっと困るどころか、種類が多すぎて目移りして困るぐらいです(苦笑)。


さて、市販の単語帳の長所は学習ターゲットが明確だという点です。自分の習熟度(TOEICや英検レベル)や目標(センター試験、中堅・難関校など)に合ったレベルの本を選べば学習にムダがありません。音声ダウンロード付きで1000~1500円程度の単語帳は、投資効率という観点で決して悪くないでしょう。

 

Nation教授によると、meaning-focused inputとlanguage-focused learning(grammar, vocabulary, etc.)にほぼ同じウエイトをかけるのが理想だそうです。同教授の言葉を以下に引用します。The most important deliberate learning activity is using word cards. この単語カードは紙または電子媒体でも構いませんが、早い時期から自分の学習に取り入れて活用すれば良いでしょう。実際、多くの高校生が有効利用しているのが現実だと思います。特に、タダで使えるものは利用すればいいですね。