日本人はシャイ、だから外国語ができるようにならない
的外れで時代遅れな意見です。前世紀はともかく、21世紀にそんなことを考えている人がいるとは驚きです。言い訳にしてもお粗末です。

 

インプット仮説は所詮「仮説」であり、問題点も多いです。しかし、外国語学習において「意味重視のインプット」が必要であることに疑いはありません。やさしい英文を読んだり聞いたりするとき、シャイ(内気)な学習者は外向的/社交的な学習者に対して不利でしょうか?

 

graded readersを黙読したり朗読CDを聞く場合、英語学習者が内気であろうと外向的であろうと関係ありません。シャイであるか否かに関係なく、本人の努力次第で多量のインプットを受けることができます。

 

もし、仮に「日本人はシャイ、だから外国語ができるようにならない」のが事実であれば、内気な学習者は理解可能なインプットを増やして無駄だということになります。見当違いな意見であることが分かりますね。

 

意味重視のアウトプットも、本人の努力次第です。比較的低価格のスカイプ英会話を利用すれば、ネットの向こう側にいるインストラクターと一対一で英語を話すことができます。自分が喋る英語を他人に聞かれて恥ずかしい思いをすることもありません。21世紀の現在で、「シャイだから外国語ができるようにならない」と言っても、誰も同情してくれませんよ(笑)。

 

聖和学院では中学校3年生の段階で71.4%が英検準2級に合格しています。さて、聖和学院は入学前に性格検査を実施し、シャイな生徒は入学させないよう選別しているのでしょうか。違いますよね。1年次から英語授業を週8時間以上実施し、CALLを活用して四技能(聞く、書く、読む、話す)をバランスよく身につけるよう指導しているからです。他にも、英検準2級や2級合格者を多数輩出する私立中学校がありますが、中学受験の段階でシャイな生徒を排除しているわけではありません。

 

英語の授業中は下を向いて大人しくしていても、部活では大声で下級生を叱り飛ばしている「シャイではない生徒」も珍しくないはずです(苦笑)。