「英語の苦手意識克服をめざして―石巻専修大学における英語多読・多聴授業の実践報告」というタイトルの論文を紹介します(石巻専修大学 研究紀要 第22号 87-98)。

 

対象クラスと学生:
英語C(2年以上、44名) 授業時間全体を多読・多聴に充てる
英語A(1年生、18名) 授業の後半30~40分ぐらいを多読・多聴に充てる

 

多読用教材:
Graded ReadersとLeveled Readers(難易度はYL 0.3~2.2)

 

その他:
書籍に朗読CDが付いている場合は聞き読みも行う。また、10分程度のシャドーイングも行った。

 

TOEIC Bridge:
1年間の授業の第2回目と最終回にTOEIC Bridgeの公式問題集を用いて実力試験を行った。

受講生全体の結果
Listening: 26.53 → 28.28
Reading:  24.02 → 24.39
Total: 50.54 → 52.67
Listening、Reading、Totalいずれにおいても、年間を通した多読多聴授業の前後でほとんど差が無く、統計的有意差も認められなかった。受講生全体のほかに、読了語数別や初回成績別の層別解析も実施したが、Readingスコアの有意な上昇は認められなかった。

 

アンケート調査の「多読は楽しめた」という項目では、「同意する」と「まぁ同意」を合計すると95%です。多読は楽しかったようですが、客観的指標(TOEIC BridgeのReadingセクション)において有意な英語力向上は認められませんでした。

 

就職を控えた学生や会社勤めの中には、短期間でTOEICスコアを上げる必要がある方もいます。のんびり多読なんかやってられません。PRESENCEではTOEIC 600点コースを用意しています。2カ月間(週1回2.5時間×8回)で、受講前平均453.4点が受講後には604点になりました(平均150.6点アップ)。ビジネスでは「ゆる」いことを「なが」ながやっている暇はありません。四半期ごとに成果を上げる必要があります。

 

減量で有名なRIZAPが「たった2ヵ月でTOEIC 200点アップを目指す!」という広告を始めたようです。RIZAPが英語にコミット!! この「commit」という単語の使い方、なんだか笑っちゃいますが、「ゆるなが」よりはマシでしょう。