紫の鏡 | 漫葉集。

紫の鏡

小学生のとき、


「『むらさきのかがみ』っていうことばをはたちになるまでおぼえてたらしぬんやでぇぇ」


…という冗談が流行りました。




で、すれ違いざまに

『むらさきのかがみ』

とボソッと言われたりしました。




いやぁ、皆あぼちんでしたね。






ほんで、
今の今まで完全に忘却の彼方に追いやってたんやけど、
何の前触れもなくいきなり『むらさきのかがみ』を思い出してしもうたんです。


…。
……。



うっわ、


うっわうっわ、




あたし死んでまうやんか!



どないしよ、まだやらなあかんこといっぱいあんねんで!



一応いつかは親に自分の孫とか見せちゃりたいし、


次の演奏会で「くるみ割り人形」弾きたいし、


明日出かける約束しとるし、


郡上八幡で夜を徹して盆踊りとかやってみたいし、


なんとまぁ次回のkiyo露天風呂は憩い部勢揃いやからぜひ見なあかんし、


今晩の夕飯も気になるし、


会社のデスクの中身をあんなにゴチャゴチャにしたままやったら恥ずかしいし、


まだこの秋のサンマとマッタケ食べてへんし、


◎ャスコのバーゲンも行かなあかんし、


蘭丸にゴハンあげへんかったらネコパンチされてまうし、


今耳かきしたくてしゃあないし、


チャック開けたままの人に「社会の窓ってそんなに換気せなあかんもんなんかァァ?」って半ニヤで言えるだけの度胸と腹黒さが自分にあるんかどうかをいっぺん確かめとかなあかんし、


美容院で「痒いところはございませんか?」って聞かれた時に「左側の下から3番目と4番目のあばら骨の間」って得意気に答えてみたいし、










…………あのう、

お手数をおかけして大変申し訳ないのですが、

どなたか、早くツッコんでください。


「こぉぉのあぼちんがぁ、おめぇとっくにハタチさ超えとるでねぇが!」と。





うーん、ハタチ超えしてからいきなり『むらさきのかがみ』を思い出した場合は…どうなるんでしょうかね?


…あ、確か、

「『むらさきのかがみ』といっしょに『しろいすいしょうだま』をおぼえておけばだいじょうぶやで」

…って言っとったな。




なーんやぁ、騒ぎ損か。