今週は初登場の白坂亜紀先生をお迎えしました。

コロナ禍で緊急事態宣言が発令されていた昨年5月、お呼びしていた先生の日程を延期せざるをえませんでした。

 

先生はNHKの人気番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」で取り上げられた方です。様々な分野で独特な流儀で仕事をする‘プロ’をターゲットにカメラが追い、その人の仕事の流儀を捉えていくものです。‘流石、プロだなぁ’と感じ入ってしまうほど、仕事の達人たちの生き様が映し出されています。

 

先生は夜の銀座で生きてこられた女性。「日本の景気を映す街 銀座」そして、日本人に元来備わっている「おもてなしの心」についてお話くださいました。

 

バブル真っ只中の時代に大学生ホステスとなります。1986年、景気が良すぎて女子大生のアルバイト・ホステスが沢山いたとか。

大学卒業後は仕事につきたいと思い、社会にでた先輩たちにも相談。しかし、男女均等法が成立した後も、現実社会での女性の仕事は雑用ばかりでした。悩んだ挙句に、水商売であれば経験があるし、女性が活躍出来る。しかも経営者になれば家庭と仕事を両立出来るのではないかと決心します。

「人生は挑戦だ」とメジャーリーグに日本人初として行った野茂英雄の言葉に感化され、一流の店が多い銀座で生きる決心をします。29歳の時に銀座で独立。その後バブル崩壊、リーマンショックなど荒波が襲います。銀座の灯を消さないよう頑張りましたが、東日本大震災の時は灯が消えたそうです。節電の夜の街はひったくりや強盗がでる街になったとか。2019年の銀座は最高の景気になりますが、2020年にはコロナウイルスで銀座はゴーストタウンに。幾度も山坂を経験しているのです。

 

傍から見れば華やかで贅沢三昧の銀座の女性たち。しかし、あのイチローが話していたように「天才は一夜にして生まれるわけではない。皆の知らないところで誰よりも努力を積んでいる」のです。先生のお話から想像する半端ではない女性たちの24時間。それは、己と戦い、プロフェッショナルへの道をひたすら走り続ける後姿でした。

銀座の夜の世界、お客さまも女性たちも「おもてなし」をキチンと心得ている人たち。戦後、日本の高度成長のシンボルとして銀座の街は時代と共に生きてきました。おもてなしの心とは、すでに備わっていた「他者への思いやり」であり、日本古来より受け継いできた特有の魂です。時代の流れを反映してきた銀座の街。そこには大和の誇り、気高さ、強さが反映されているのです。

 

先生は現在、志高い女性と女性経営者の会「GINZAなでしこ会」を立ち上げて様々な活動をしています。銀座ミツバチプロジェクトで銀座の屋上で養蜂のお手伝いや屋上緑化のため土を耕し田植えをしたりと「銀座を里山へ」を目標にミツバチが生息しやすい環境作りをしているそうです。

 

常に自分の行動を反省したり、何か人の役に立つことはないかと行動することが運気をあげることだと先生。

「一年半前にエイトスターを購入して凄く運気が上がりました。お金の面でも助けていただいたり、出会う人が変わってきました。人を思いやることがとても大事かなと思います」と締めくくられました。

 

普段はなかなか聞くことのない「銀座のお・は・な・し」、楽しかったです!

白坂先生、お客様、ありがとうございました。

 

『セ・ラヴイ-これこそ人生!』 亜紀とあつこ「困難な時代の生き方」を語る

白坂亜紀(銀座「クラブ稲葉」オーナーママ)

岡野あつこ(夫婦問題研究家ライフアップカウンセラー) 時事通信社 1400円+税

 

来週は中森じゅあん先生をお迎えいたします。