今年2回目のご出演。

現代に「ナンバ歩き」を復活させた大黒屋宏芳氏。氏は、2020年日本開催のオリンピックにはナンバ歩きを広めたいとの思いで活動をされていましたが、無念にも2018年11月11日に亡くなりました。真由先生は氏の娘さん。父親の志を継ぎ、人間の身体に絶大な効果をもたらすナンバ歩きを世に普及させるべく活動をしています。

もともとはダンサーとしてプロ級の実力を持って活躍していた真由先生ですが、「ナンバ歩き」の効果を知れば知る程、世に啓蒙していくことを使命として選んだのです。

 

江戸時代まで、つまり着物を日常当たり前に身につけていた時代まで、「ナンバ歩き」は当たり前の歩き方でした。現代でもその手法は能、歌舞伎、相撲、柔道などにも使用されています。右手と右足、左手と左足をそれぞれ同時に出して前に進む歩き方です。時代をさかのぼれば、この歩き方は日本人にとってはごく当たり前だったのですが…。

時代と共に西洋文化が取り入れられ生活様式ががらりと変わると、人々の歩き方までもが大幅に変化していきました。つまり、着物に草履の生活が洋服に靴と変化しました。この変化が人々にもたらす甚大な被害のことなど誰も想像できなかったのです。それは、ハイカラな様式を得た代償は脳や肉体へのダメージだったのです。

 

以前も報告しましたが、最近ではナンバ歩きが脳を活性化することも分かってきているようです。

ナンバ歩きは右脳と左脳からの指示を受けて身体が正しく動きます。身体の右半分は左脳、左半分は右脳が司っていますが、現在の歩き方では右脳と左脳の両方を常に働かせ続けることになります。

ナンバ歩きは、右手足を出した時、左脳は働きますが、右脳はわずかに休憩ができます。左手足を出した時には、逆に左脳が休憩します。些細な事のようですが、その一瞬のリズムが脳の神経に刺激を与え、脳全体の働きを高めるのです。

こうしたナンバ歩きの特長を取り入れ、アスリートの新たな能力開発、そして高齢者の認知症予防にもなる歩き方だと認識され始めているそうです。

踵から歩くのとつま先から歩くのでは身体に掛かる付加が1.5倍違います。つま先から歩くと身体にやさしいし、腰もねじらない。現代の歩き方は腰をひねって歩いているので、腰痛やひざ痛に成りやすいのだとか。

真由先生が少しでも楽にナンバ歩きをする為に編み出した方法。それは‘身体の後ろに両腕を回して手のひらを腰の上で組み歩く’。自然とナンバ歩きになるそうです。

「行進歩きからナンバ歩きに変えれば、脳の働きも変わるので、人生も変わります」と先生。

 今夜は大半の時間が先生のリードで身体を動かす会となりました。

「カタカムナ ストレッチ」。単なる体操でもなく、踊りでもなく、独創的な身体を動かし、自分の身体がどれだけ変化したかを体験しました。

是非一度、「ナンバ歩き」をネット検索してみてください。

 

大黒屋真由先生、お客様、有難うございました。

来週は中森じゅあん先生のご出演です。