日本のライブハウスにブッキングを依頼する際は、一部の何でも来たれ系の店を除いて、何らかの形で店の担当者に音源を聴いてもらう必要がある。(企画や貸切は別)
 自分たちの音源を入れたCDを持っていったり、最近だと音源をUPしたWEBサイトのアドレスを伝えたりしなくてはならない。

 根拠はなかったが、オレはNYも日本と同じステップが必要だろうと判断し、以下のような作戦を立てた。



※ライブ決行は翌年の2~3月を目標とする。

(1)国際郵便でCDと手紙を送る。
    ↓
(2)返事を待つ。
    ↓
(3)CDを送った店のうち返事のないところにメールする。
    ↓
(4)メールでやりとりする。
    ↓
(5)CDを送った店のうち返事のないところに電話する。
    ↓
(6)電話でやりとりする。



 ちなみに当時の日本のインディーバンド界は、自分たちのホームページを作るという習慣はあったものの、MySpaceなどといった簡単に音源をUPできるサイトはあまり浸透していなかった。

 我バンドに限っては、オレが自分でサイトを作り、そこに音源をUPしていた。しかし、当時の日本ライブハウスは、「WEBで聴ける」とオレが主張しても「音源を持ってきてくれ」と口を揃えて言ったので、オレはNYもおそらく同じ事情だろうという考えに至っていた。


 最近は新規の日本のライブハウスを開拓していないため、最新の事情はわからないが、名前を聞いたこともない店から「音源を聴いたので出演しないか」なんてメールがくるくらいだから、ライブハウスへのネットの普及率は相当なものなのだろう。


 作戦について、オレは極力(4)の時点でブッキングを決めてしまいたかった。その理由はもちろんオレの語学のレベルだ。メールなら時間をかけて訳して読んで、文を作って返信すればいい。時間を稼げるのだ。電話はそうはいかない。こっちは自己紹介でさえたどたどしいのだ。まともに交渉できるとは到底思えなかった。



 次回から、詳細を、調査編、郵送編、メール編、電話編とわけてお届けしていきます。

 とりあえず、電話編って言ってるくらいだから、交渉はメールだけで終わらなかったということ。