我輩は麻雀なぞしない。

 

 大の大人が、いい歳をしてゲームに興じる姿を見るのは情けない。人間は本質的にホモ・ルーデンス(遊ぶことが大好きな生き物)であり、20世紀半ばのカイヨワの書籍「遊びと人間」をぐうたらは信奉しておるようじゃ。遊びには4つの要素があって「競争(かけっこ、勝敗の争い)」「偶然(じゃんけん、ギャンブル)」「模倣(ものまね、演劇)」「目眩(ジェットコースター、スキー)」があるという。麻雀はそのうちの「競争:闘争本能」と「偶然:決断力と胆力」を楽しめるのでやめられないというのじゃ。

 

そうは言っても、所詮遊びに過ぎないのじゃワイ!!

 

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 2ヶ月前の麻雀大会で役満の大三元を上りました。役満なんて学生時代以来の快挙で大喜びしました。役満を上がれる確率は非常に小さいので、何回も麻雀することによって可能となるわけです。

 この大会というか集まりは、10年程度前に、昔の学生時代のテニスサークルの仲間の医者が東京で”麻雀は頭のスポーツであり、健康に良い”と始めた集まりです。そして健康のために、喫煙禁止、禁酒で、賭け事も禁止の「3ない麻雀」なのです(吸わない、飲まない、賭けない)。まあ高齢者の”けんこう麻雀”は自分で麻雀牌をかき混ぜて安い施設でやるのですが、流石にコロナ禍もあったり面倒なので、この集まりでは東京の雀荘で全自動麻雀機を使ってやっています。

 

 朝、その雀荘の近くのコンビニで昼食を買っていると、その医者と2ヶ月ぶりに会いましたが「おう!」と互いに言っただけで一目散に雀荘に向かいます。定刻には8人の雀士が揃っていて、会費(雀荘代)を支払って乱数表のような組み合わせ表に従って席について試合開始です。

 

 皆、集中しているので、ポン、チー、ロン以外は、ほとんど無言でゲームが続き半荘が1時間強で終わり、席替えをします。それが8時間ぶっ通しで続くのです(半荘6回)。流石に後半になると世間話を少しはしますが、勝敗への執着は衰えません。何しろ、今日の結果は数日後に厳格に集計されて順位を公表され、年間順位まで付けられてしまうのですから、みなさん”本気モード”が漂っています。何も賭けてませんが”自分の名誉”がかかっているので真剣にならざるを得ません。成績が低迷すると、あいつは、、、、と揶揄されてしまうのですから。

 

 今回も私は前回の大三元上がりの好調を維持して、好成績を残せました。長い試合を終えて家に帰って一風呂浴びて、私にこっぴどく負かされて悔しそうな顔をする友人の医者を思い浮かべて飲む酒は、本当に美味しかったのです。

 まあ先回の大三元で、ゴルフのホールインワンみたいにグループに奢れと言われてしまって、南仏旅行でのお土産を持ち帰ったのですが、そのお土産代以上の喜びというか”至極の気分”を味わわせてもらいましたので、十分に元は取れたようです。

 

 この集まりは年に1〜2回は合宿もやっています(熱海、金沢)。麻雀の合間に入る風呂は最高で、夕食の金目鯛とかの料理も楽しみなのです。

 

いつまでも、健康でありたいものです!

 

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 この暑いのに、ゴルフをする仲間もいます。氷のうと水、塩分チャージで万全だとか。流石に私はそこまでの体力もゴルフへの執着もありませんが、本当に皆さん元気です。”高齢者は危険な暑さで不要不急な外出は控えてください”という呼びかけは彼らには無用のようです。

 

 

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