旭川空港の到着ゲートを出て、旭川駅行きの乗車券を買った後、バスに乗ろうとして外に出たら、思わず足が止まった。

 

外は穏やかに晴れ渡っているのに、頬に冷たい空気が吸い込まれてきたのだ。東京にはない冷気、これが氷点下の世界かと4年前に驚いたことを思い出した。

 

札幌で雪まつりを見て、冬の旭川には4年前に来ているから、最初は行くのを見送ろうとしていた。

 

けれど雪まつりが楽しめたので、やっぱり行ってみようと気が変わった。スキーをするわけでもないのに行く、冬の北海道には惹きつけられる何かがある。

2022年の10月に訪れたのを加えれば、旭川は3度目の訪問になる。駅周辺の道もだいぶわかるようになった。

 

だから冬まつりの開催される常磐公園まで散歩がてら歩いて行ってみた。自分の背丈よりも高く積もった雪を見ているだけでも楽しいものである。

 

冬まつりの会場は、4年前と同じように多くの人たちで賑わっていた。雪像だけでなく、雪の滑り台などが目の前に広がっていた。

 

そして雪で作られたメインステージでは、ちょっと形は違ったけれども、4年前と同じ光景があって、懐かしさを覚えた。

こういう機会でもなければ、冬の北海道に来ることはなかっただろう。そんな風に思えるとなぜか目がにじんでくる。

 

あたりは雪で真っ白。震えるほど気温は低いのに、どこからともなく暖かさが沸き上がるようなものを感じた。