アイドルはステージ上でキラキラと輝く非日常世界の住人、素の部分を出すとイメージダウンになる。それがあべめいの場合は違った。素を出したら魅力が出て注目が集まった。

 

しかし、やっていることは、例えば、弟を冷たくあしらうというようなことで、普通、アイドルなら兄弟姉妹仲良しをアピールするのとは真逆だった。

 

全体として見ても、ずぼらで何事にも大雑把、おまけに飽きっぽい性格の持ち主で、正統派アイドルを演じている方がましとさえ思えるほどである。

 

ところが不思議なことに、あべめいの場合はそういうリアルが、アイドル性を損ねることがなかった。同じことを他のアイドルがやってもそうはならないと思う。

 

今思い返してみると、あべめいのSHOWROOM配信は良質なコメディーを見ているような感覚だった。とりとめのない日常の一コマを独特のセンスでユーモラスにしてしまう。

 

おみくじ1つで「末吉は四捨五入すると凶だ」と大騒ぎしながら嘆く。「滑稽に嘆く」という矛盾した要素がなぜかうまいこと「おもしろかわいく」調和していく。

 

弟のエピソードも、一方的に虐げているように見えて、実際には弟のやんちゃぶりに振り回されているという隠れた構図があるから平和でおもしろく映ったのだ。

 

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