◎勧 請
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南無平等大慧一乗妙法蓮華經。南無輪圓具足妙法五字事之一念三千御本尊。南無久遠実成本師釋迦牟尼佛。南無證明法華多寶大善逝。南無十方分身三世諸佛。南無上行、無邊行、浄行、安立行等。本化地涌千界の大菩薩。佛滅度後二千二百三十余年之間一閻浮提之内未曾有之大曼荼羅勧請の諸尊。南無文殊普賢薬王弥勒龍樹菩薩、天台妙楽伝教大師等。迹化他方来の諸大士。南無舎利弗迦葉尊者等諸大声聞縁覚。殊には南無梵天、帝釈、日月、明星天子、護世四天王、不動愛染明王、鬼子母神、十羅刹女。天照太神、正八幡大菩薩、日本国内大小の神祇等。総じては盡十方法界一乗擁護の諸天善神。威光倍増法楽荘厳。別しては末法下種の大導師高祖日蓮大菩薩。六中九老僧。大国阿闍梨日朗菩薩。龍華院日像菩薩。本化弘通の先師先聖等。大慈大悲報恩謝徳。悉皆慈悲影現道場。證知照鑑御法味納受。
南無妙法蓮華経
勧請・開経偈・方便品・自我偈・焼香・神力偈・御妙判
今年も十一月十一日、安房国東条松原と申す大路にして申酉の時、数百人の念仏等にまちかけられ候て、日蓮は唯一人、十人ばかり、ものの要にあふものはわづかに三、四人也。いるやはふるあめのごとし、うつたちはいなづまのごとし。弟子一人は当座にうちとられ、二人は大事のてにて候。自身もきられ、打れ、結句にて候し程にいかが候けん、うちもらされていままでいきてはべり。
【南条兵衛七郎殿御書】
南無妙法蓮華経
本日(平成28年)は小松原法難の753年にあたり勤行会をさせて頂きました。
伊豆におられたのはあしかけ三年、一年九ヶ月の流罪が許された聖人は、「いま両親に会わなければ二度と会えないかもしれない」と、故郷へ帰られました。
家では、お母さまの梅菊さんが瀕死の床に伏しておられ、急いでお題目を唱えて祈られたところ、たちまち病気が治って、再会を喜ばれました。
しかし、そんな喜びもつかの間、小松原というところで、かねてから恨みをもっていた東条景信が襲いかかり、弟子の鏡忍房(きょうにんぼう)と信者の工藤吉隆(くどうよしたか)さんが殺され、聖人も額を斬られたうえ、左手を折られるという重傷を負わされました。
斬りつけた東条景信は落馬し、難をのがれた聖人は、家のものに迷惑をかけないよう、家の近くの岩穴に身を隠され、通りがかりの老婆から贈られた綿帽子をかぶって寒さをしのがれました。
以上の文を奉読
運想・唱題・此経難事・以要言之・回向・帰依との流れでさせて頂きました。