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avec mon mari アベック モン マリ(1998年)

昨日は奇妙な三角関係に発展してしまうイギリスのラブコメディ「いつまでも二人で」という作品をここで紹介した のですが…更に凄い、奇妙で複雑な四角関係になってしまう夫婦ラブコメを紹介します。今年の東京国際映画祭でも上映され、まもなく公開が始まる「約三十の嘘 」という作品の大谷健太郎監督の、長編デビュー作「avec mon mari アベック モン マリ」です。

バリバリに仕事をこなすキャリアウーマンの妻(板谷由夏)と、いかに幸薄そうなフリーカメラマンの夫(小林宏史)…些細ないざこざが原因で夫は家を追い出されてしまう。仕方がなく、女友達(辻香織里)の所へ転がり込むのだが、今度はその女友達との浮気を疑われ更に状況が悪化する。で、その女友達の愛人(?)が実は、妻の仕事仲間ということが発覚するから…関係がもっともっとおかしくなっていく。

二組のカップル…女性陣は、二人とも行動的でエネルギッシュだが…男性陣は、逆になんだか頼りがない。見方を変えると、がさつな女と、家庭的で繊細な男ともとれるんですけど(笑)まるっきり家事ができない嫁と、炊事・洗濯・掃除…更には裁縫までこなせる旦那というような描かれ方をしている。おまけに嫉妬深くて、わがままな女。

この映画を見て思うのは、最近の男(自分も含め)って、やっぱり軟弱だよねってことか…。でも、その軟弱さの中にもいいところがあるでしょ?って強すぎる女性に分かって欲しいという、男からの願望があらわれてるのかもしれない。

夫婦の話ですが、劇中で飛び交うセリフは…結婚していないカップルにだって経験がありそうな、妙にリアリティのある内容だ。“喧嘩するほど仲が良い”“喧嘩両成敗”“終りよければ全てよし”…こんな言葉がよく似合う映画でした。ぜひカップルでご鑑賞ください…自分は野郎一人で寂しく鑑賞しましたが(笑)昔の恋愛経験を思い出すと、喧嘩の後は…映画みたいに上手くいかなかったなぁと(^^ゞ

DVDには、監督、板谷由夏、大杉漣、映画プロデューサーのオーディオコメンタリーを収録。これが、けっこう面白い。また、大谷監督が91年に8mmで撮影した短編映画「私と、他人になった彼は」(51分)という作品が同時収録されている。

そうそう…この監督の劇場2作目で「とらばいゆ 」もお薦めです!同じく、四角関係を描いてますが…今度は姉夫婦に妹カップル(恋人)の四角関係。姉妹が女流棋士という設定で、もっとエンターティメント色が強くなった、素晴らしいラブストーリーになってます!


監督:大谷健太郎
出演:小林宏史 板谷由夏 辻香緒里 大杉漣 寺島まゆみ


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エスパイ(1974年)

いよいよ最後のゴジラ映画「ゴジラFINALWARS 」の公開が迫っていますが…最近、レンタルDVDで特撮映画を中心に、懐かしの東宝作品を借りまくっては見ています。今までDVDでレンタルされていなかった「ゴジラ」作品や、他の東宝特撮も続々とレンタル解禁になり…近所のレンタルショップに入荷しはじめたので、片っ端から借りているのですが…。

そんな中でも、けっこうお薦めなのが「エスパイ 」です!小松左京原作のSFアクションで、簡単に言うと、“ミュータントじゃないX-メンみたいな”感じです。国際平和を守るために、いい超能力者と悪い超能力者が対決するという。加山雄三を筆頭に、藤岡弘、由美かおる、草刈正雄、睦五郎という国際秘密機構“エスパイ”のメンバーが…某国の首相暗殺を企む犯罪者を追って世界中を駆け巡ります。
悪い超能力者の親分を演じているのが、宗教団体の教祖みたいな風貌の若山富三郎先生です!見るからに悪そう。

冒頭から豪華に海外ロケを行っていたりして、スケールの大きさを実感します。“ゴルゴ13”のような要人暗殺シーンを皮切りに、“スカーフェイス”ばりに派手な銃撃戦も見ごたえを感じるし、クライマックスではお得意の特撮技術を駆使して、迫力のスペクタクルシーンも演出しています(超能力シーンはちょっと笑っちゃうけど…時代的なものを考慮しましょう)。最終決戦で敵ボスの屋敷に乗り込むと…ディズニーランド、USJのアトラクションのごとく仕掛けられた罠が、次々にエスパイのメンバーに襲い掛かります!とにかく面白さが凝縮した94分。これぞエンターティメントです。

一番の見所は、由美かおるが、催眠術か何かを掛けられて、パンツ一丁の黒人男性と下着姿でセクシーダンスを踊るシーン。とにかく、動きも表情もいやらしい。平尾昌晃の音楽が更に妖艶さを演出する。そんな水戸黄門の入浴シーンでは味わえない、生ツバごっくんなシーンですが…その後に更に衝撃的な事件が…。なんと、黒人の手が由美かおるの下着にかかり、一気にずり下ろすのです!ぷるんっと揺れる、由美かおるの綺麗なパイオツ(言葉使いが古いぞー)が丸見え!?続く、アップの口元のショット…唇と舌の動きがなんともエロティック!?思わずDVDを一時停止したくなる名シーン…しかも後に回想シーンでもう一度オッパイ、ボヨ~んのシーンは使ってましたからね(笑)作り手側も、イチオシなんでしょうね。

DVDには、小松左京先生や由美かおるのオーディオコメンタリーが付いています。相変わらず元気な小松先生は絶好調…当時の裏話をいっぱい聴けます。上で紹介した、“オッパイ”のシーンも…本人の目の前で、小松先生大絶賛しています。


監督:福田 純 特技監督:中野昭慶 原作:小松左京
出演:藤岡弘 由美かおる 草刈正雄 加山雄三 若山富三郎


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DVD エスパイ




いつまでも二人で(1999年)

連続殺人犯の女性と彼女に付きまとう女性のロードムービー「バタフライ・キス」や、戦場ジャーナリストが難民の女の子を助けようと翻弄する「ウェルカム・トゥ・サラエボ」他にも「アイ ウォント ユー」「ひかりのまち」「イン・ディス・ワールド」など…毎回、テーマが重く、暗いイメージがつきまとい、何かと衝撃的な問題作が多いイギリス人監督のマイケル・ウィンターボトムが、はじめて“ラブコメディ”というジャンルに挑戦した意欲作「いつまでも二人で 」が超お薦めです!?

結婚5年目で、子供がいない夫婦の元に…奥さんの大昔の文通相手で、初恋のフランス人がたずねて来る!幸せな結婚生活に突如現れた闖入者…彼のおかげで奇妙な三角関係へ発展していく。結婚5年目という微妙な時期に奥さんが異国の外人にときめいちゃって…旦那が嫉妬しているって感じで、基本的にはロマンンティックなラブコメなのだが…さりげなく物語に、夫婦間の不妊問題などを絡めてきたりするところが、ウィンターボトムらしくていいです。旦那を選ぶのか、初恋のフランス人を選ぶのか…飽きずに最後まで見られます。

この映画の原題は“WITH OR WITHOUT YOU”といい、U2の有名なラブバラードと同じである。もちろん、劇中にこの曲がちゃんと重要なアイテムとして使われている。古典的な使われ方なんだけど…この映画を見た後は、自分も彼女に同じことをしてみようと、ちょっと真似してみたくなったり(笑)


監督:マイケル・ウィンターボトム
出演:クリストファー・エクルストン デヴラ・カーワン イヴァン・アタル


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勝手に映画紹介!?-いつまでも二人で



くりいむレモン(2004年)


2004年11月19日レンタル開始、11月26日セル版DVD発売の新作、「くりいむレモン 」を鑑賞した。あの伝説のアダルトアニメを、実写映画化した話題作。亜美の初恋はお兄ちゃんでした…血の繋がっていない兄と妹の恋愛話を、ベッドシーン満載(露出は少なめ)で描いています。正直、元になっているエロアニメが流行っていたのは、自分がまだ小学生の頃で、よくアニメ雑誌などにも紹介されていたが、実際に見ていないです。まぁ、どういうものかは小さいながらも理解していましたが(笑)

前半の、お兄ちゃんと女子高生の妹が関係を持つまでの、“これでもかー”のわざとらしい演技と展開には大笑いさせられます。お兄ちゃん、マジで怪しいぞーって、こっちで思わずツッコミを入れたくなる。お兄ちゃんの行動を見ているだけで、妙にこっ恥ずかしい気分にもなります。関係を持ってからの怒涛の展開も大笑いさせられます。そんなアホなって…。Hなシーンは出てくるのだが、Hな気分になる前に、大笑いしてしまう。全然、勝手に想像していた禁断の愛という雰囲気が感じられない…。あっ、でも親に見つかるシーンは、ちょっとドキドキしました(爆)

元ネタのアニメって、凄くいっぱいシリーズ化されていた記憶があるのですが、これも続編を意識しているのか、終わり方はあっけなくやや中途半端だった。「飼育の部屋 」シリーズでお馴染み、小沢和義さんが、女子高生・亜美ちゃんの担任の先生役でちょこっと出てきます。亜美ちゃんの進路相談の面接なのに、何故か親の代わりにお兄ちゃんが面接に同伴するというシーン。ここが、変な雰囲気で、けっこう面白い。映画の中でこのシーンは、一番好きかもしれない。


監督:山下敦弘
出演:村石千春 水橋研二 根岸季衣 大鷹明良 勝俣幸子 三浦哲郁 山本剛史 山本浩司 小沢和義


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DVD くりいむレモン スペシャル・エディション




あさってDANCE(1991年)


「あさってDANCE」…もともとは大映さんのVシネみたいなオリジナルビデオソフトとして制作されたのだが…作品の出来がよく、後に劇場公開もされた作品。山本直樹の同名コミックが原作で、何度かアニメ化もされている。監督は「がんばっていきまっしょい 」や「解夏 」の磯村一路。

ひいじいちゃんが残した遺産4億5000万円が急に懐に飛び込んできた、劇団に出入りしている貧乏大学生の主人公…、朝、目を覚ますと、知らない女が一緒に寝ていた。やたらと馴れ馴れしくする、ミステリアスで自由奔放なこの女性に、いつしか惹かれていくのだが…というラブコメディ。

謎の女を…中嶋朋子がチャーミングに演じているのが、一番の見所。観客として見ているこちらも、最初はうっとおしく感じるこの女性が、段々と愛らしく見えてくるから、不思議です。実はこの作品で、中嶋朋子は日本映画プロフェッショナル大賞の主演女優賞なるものまで受賞している。

更に、大学生が憧れる劇団の演出家を石野真子が大人の魅力でサポート!まだ幼さい面影が残る裕木奈江が、わけあって大学生に横恋慕する女性を演じている。ベンガル、柄本明、大杉漣、菅田俊というベテラン陣は、かなりつくりこまれた、いかにもコミック的なキャラクターを上手に演じていて笑わせます。

山本直樹というと、エロ漫画で有名なので…もっとどろどろした、Hな内容かと思ったら、意外と爽やかにまとめられている。これは監督の磯村一路の手腕かもしれない。原作は未読。これまたDVDになっていません(^^ゞ最近のレンタルビデオ屋にも置いてあるかどうかも微妙…大きなショップにいけば、たぶん見つけられると思います。


監督:磯村一路 原作:山本直樹
出演:中嶋朋子 石橋保 裕木奈江 ベンガル 石野真子 中島陽典 柄本明 大杉漣 菅田俊


【中古VHSがマケプレで購入可】
VHS あさってDANCE
勝手に映画紹介!?-あさってDANCE [VHS]



タイム・リープ(1997年)


たまたま、近所のBOOKOFFの中古LDコーナーを物色していたら350円で発見したLDソフト。当時は定価で6000円もしていたソフトだ。「タイム・リープ 」…既にバンダイビジュアルからDVD化されているが、この値段ならLDでも充分だろう。LD自体は1枚なのに…ジャケットはダブルジャケットを採用しているのが、ちょっと拘りを感じるし…メーカーの公式サイトを見る限りDVDでは収録されていないと思われる、映像特典が付いている。

なんか持っていない映像ソフトを、レンタルビデオ並の安さで見つけると、つい購入してしまうのだが…今回は買ってまで見てみる気になったのは、この映画を撮った監督に興味を持ったからだ…そう、この映画の監督は、あの今関あきよしなのだ!今年の春頃だったと思うが、児童買春で逮捕された ロリコン映画監督その人である。オマケに師匠でもある、大林宣彦(この人も一歩間違えれば、似たような趣味ですよね…ファンの皆さんゴメンナサイ)が監修として、この作品に参加している。


“自分が書いた見覚えのない日記 それは明日からの手紙だった”


内容はタイムスリップもので…「時をかける少女」よりも更に複雑に、時間を行ったり来たりする少女のお話だ。同級生の男の子の力を借りて、このリープ現象から抜け出そうと必死になるのだが…女子高生レイプ殺人が起きたり、主人公の女の子が命を狙われたり、色々なトラブルが起こる。とにかく、劇中の主人公同様、必死に物語を追いかけていかないと、時間軸が何がなんだかわからなくなっていく。それが、演出的な狙いで、作品に緊迫感を出そうという魂胆なんだろうけど…。

主演は佐藤藍子。彼女の映画初主演作品だそうで…アフレコのセリフも妙にたどたどしい。田口トモロヲさんや、映画監督の藤田敏八監督(この映画の公開後に亡くなった)が学校の先生役などで登場する。当時は、あ~、可愛いアイドル映画だなぁくらいにしか思わなかったんだろうけど…監督があんなことしでかしてから見直すと、児童売春に走ってしまうのも納得できるかなぁって思えてきます。なんてったって、女子高生レイプ殺人ですからね。クライマックスで真相が分かった時の犯人の行動など…かなり監督の願望が入ってるのではないかと疑ってしまって、ちょっと怖い。

この映画だけ見ても、本当に佐藤藍子以外にはあまり執着していないのもわかる(おまけに、けっこう長めのシャワーシーンもありましたし)。LDジャケット内に書いてある監督自身のコメントで…“難しい物語や人間関係、テーマなんかちっとも映画で表現したいなんて思わない。ただ、まず輝く少女の表情が欲しい…(中略)…これは37歳(当時)の男性としては、ちとアブナイ、が好きだし、美しい風景の様に、あの夕焼けのノスタルジー気分のように少女達が好きだ”なんて発言してるし…自分のことを“少女表情コレクター”などとも表現している。

まぁ、こういう監督さんだったからこそ…佐藤藍子のベストの映像をフィルムに残すことができたんでしょうね。監督のことは忘れて…普通に見てるぶんには、映画としてはそんなに悪くないし…本当に“少女たち”が可愛く撮れてます。主題歌を、エヴァンゲリオンのシンジくんでお馴染み緒方恵美が唄っている。なんでかな~って思ったら、この作品のラジオドラマ版に、声優として参加していたらしい。その関係で…LDの映像特典で、今関あきよしと、緒方恵美の対談が収録されている。


監督:今関あきよし 監修:大林宣彦
出演:佐藤藍子 川岡大次郎 坂井真紀 藤田敏八 田口トモロヲ 余貴美子 つぐみ 水橋研二


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DVD タイム・リープ TIME LEAP




スー・チー in ヴィジブル・シークレット(2002年)


2004年11月19日レンタル開始、11月26日発売の新作DVD「スー・チー in ヴィジブル・シークレット 」を鑑賞。これは劇場未公開の香港映画。“「ミスター・パーフェクト 」「トラブル・セブン 」に続く、スー・チーinシリーズ第3弾”(?)…なんて発売メーカーのフルメディアが、勝手に“スー・チー in”ってタイトルを頭につけて、シリーズもののように見せかけている、一連のスー・チー主演未公開映画の一本。原題は“幽霊人間”といい、今度はホラー映画だ。

子供時代に、首なし死体を目撃した女の子が、それ以来、お化けを見れるようになってしまったという…コミックの「低俗霊DAYDREAM 」のようなお話だ。大人になった女の子は…一人の青年と出会うが、今度はその青年の周りで、お化けに憑かれた人が現れたり、色々な怪奇現象が起きはじめる。どうやら怪奇現象の原因は…首なし死体にあるようだが…。

冒頭…首なし死体の男を演じているのは、アンソニー・ウォン(インファナル・アフェアにも出てる)。彼が首ちょんぱになって、生首がゴロリ。血がドバーーーーーっと噴出し、首なし死体がむっくり起き上がるなんてビジュアルは、けっこう派手で、期待をそそられるのだが…グログロ描写は、それだけだった。地下鉄に乗ると、白塗りのお化けが出てたりするのだが、それよりもやけに、メイクの濃い…“クロウ”状態(笑)のスー・チーちゃんの方がちょっと不気味だったりする…。お化けにとり憑かれた女性が…自分の身体を取り返そうと必死に抵抗する一人芝居なんて…コメディみたいで、ちょっと笑ってしまう。

自分が今まで見てきた、香港のホラー・オカルト映画って、イマイチ怖いものがないように感じる。今回もホラー映画として捉えると全然物足りない。雰囲気としては、ジャパニーズホラーに近いようにも思えるが…どちらかというとスー・チーと青年役のイーソン・チャンとの恋愛話がメインという印象。ラストは、想像通り、お約束なオチで締めくくり。お色気シーンもあまりないし…スー・チーが好きな人はどうぞって感じか。音声仕様は、一応ドルビーデジタル5.1ch音声で収録されている。また、本DVDはオリジナルノーカットバージョンというもので…香港で劇場公開された時にカットされた部分が収録されているそうだ。


監督:アン・ホイ
出演:スー・チー イーソン・チャン サム・リー ジョー・コック アンソニー・ウォン ジェームズ・ウォン


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隠し剣 鬼の爪(2004年)

【鑑賞日:2004年11月3日】

ブックカバー付きで1000円という安さだったので、購入しておいた「隠し剣 鬼の爪」前売り券を利用して鑑賞して来た。

原作者と監督が一緒だからし方がないのだろうか?やっていることは「たそがれ清兵衛」とあまり変わらず。脇を固めるキャストには、相変わらず山田洋次作品の常連(倍賞千恵子 吉岡秀隆など)が勢ぞろい。しかし…さすがはベテラン監督というか、時代劇が苦手な若い人にも楽しめるように、喜劇・恋愛・チャンバラを見事なバランスで盛り込んで、エンターティメントに仕上げている(でも劇場は夫婦50割引で見にきてるおっちゃん、おばちゃんばかりだったが)。

タイトルにもなっている“隠し剣 鬼の爪”って何なんだ?と思っていたが、これが永瀬正敏演じる侍が、師匠から伝授された必殺技の名前なんですね。で、コレの正体がわかるところは、なかなか緊迫感があっていい感じ。けっこうかっこいいんだなぁ…“必殺仕事人”みたいで。中村主水と、簪の秀を足して2で割ったようなキャラだな、コイツ(笑)

「たそがれ清兵衛」に負けている点といえば、ヒロインの存在感と演技。松たか子は、宮沢りえほどオーラがなかった。特に、病人という設定なのに…あのぽっちゃりした顔つきでは、全然病人に見えないんですよ。やっぱり裕福な環境で、ノホホ~ンと育ったお嬢様…ってイメージが強い。メイクや撮影技術で誤魔化していたようだけど限界を感じる。かえって、永瀬正敏の妹役をやっていた田畑智子(この人もノホホ~ンとしたお嬢様っぽいけど、まだマシだろ)と役を交換した方が、良かったんじゃないかなって思う次第。


監督:山田洋次 原作:藤沢周平
出演:永瀬正敏 松たか子 吉岡秀隆 小澤征悦 田畑智子 高島礼子 倍賞千恵子 田中泯 緒形拳


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DVD 隠し剣 鬼の爪 通常版
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笑の大学(2004年)


【鑑賞日:2004年11月1日】

書くのが遅くなったが、今月の映画の日に鑑賞した作品…「笑の大学」。三谷喜幸の同名舞台を、映画化したもの。ストーリー自体は、既に舞台で実証済…傑作と言われるだけあって、脚本の完成度は高いです。ただし…クライマックスや、映画用に加えられた屋外のシーンはとってつけたようなわざとらしさが逆に目立つ。

三谷幸喜の脚本でなかったら、ぜったいすべっていそうな、スレスレのギャグも山ほど出てくる。本当にくだらないのだが…役所広司のセリフまわしなどにも助けられて、思わず鼻で、「フン」と笑ってしまう。決して大爆笑じゃない…くだらなさだ。

三谷脚本なので、自然と過剰な演技になっていくのはわかるし、そういう演出を心がけているのだろう。さすがに役所広司は、オーバーアクションも自然にこなし、嫌味は全く感じないのだが、対する稲垣吾郎は完全に力不足。メインキャストが二人だけなので、余計に稲垣のわざとらしい演技が鼻につく。

全くの素人考えだが…あの脚本家の役は三谷作品常連の唐沢寿明にでも、演じてもらった方が…充分に役所広司に渡り合えたはず。


監督:星護 脚本:三谷喜幸
出演:役所広司 稲垣吾郎


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恋人はスナイパー 劇場版(2004年)


2004年10月22日発売・レンタル開始の新作DVDソフト…「恋人はスナイパー 劇場版 」を鑑賞。TVの人気単発ドラマの劇場版らしいのだが…実はドラマ版は一切見ていない。それでも観てみる気になったのは、西村京太郎の「華麗なる誘拐 」という、かなり大昔の推理小説が原作になっている点。中学校で西村京太郎のトラベルミステリー(いわゆる十津川警部シリーズ)は卒業したのだが…ワンパターンなトラベルミステリーに頼らない、初期の西村京太郎作品は、なかなか面白い作品が揃っていたので、かなり気になった。

確か原作では毒殺事件か何かだったと思う殺人を…スナイパー(殺し屋)による狙撃事件にアレンジし…スケールの大きい犯罪に発展していく様は、ハリウッド製アクション映画みたいで、なかなか上手い。冒頭、六本木ヒルズで、狙撃犯人を走って追跡する水野美紀が、軽やかにジャンプしてダンボールを飛び越えてみたり、犯人が投げたナイフ(もちろんCG)をまわし蹴りでかわしてみたり、さりげなくだが、水野美紀のアクションセンスの良さを見せてくれるのはファンとして、なかなか嬉しいものだ。さすが元スタントマン…今までにも「千里眼」や「現実の続き 夢の終わり」で、華麗なアクションを披露している。日本の女優さんで、拳銃を構えたり、殺陣が綺麗に決まる女優さんは、そうざらにいないので…戦う綺麗なおねーさん好きには、外せない女優さんだ。

しかし…すっかり忘れていたのだが、これはウッチャンナンチャンの内村光良が主人公の映画だということ。いきなり、ウッチャンが画面に登場した途端、今までの雰囲気をぶち壊して、コメディになってしまうのだ。この人が、ジャッキー・チェンや香港映画に心酔しているのは有名な話で…昔、フジテレビのかくし芸大会でジャッキーのパロディアクションを披露していた程だ。動きの一つ一つを見ていると、その時のウッチャンを思い出してしまい…演技がオーバーで、やはり他の役者さんの中では浮いた存在になってしまう。

一番問題なのは…肝心なスナイパーシーンに緊迫感がないこと。クライマックスなんて、水野美紀のアクションと同時進行でウッチャンと犯人たちとの銃撃戦が描かれるのだが、必然性がないシーンがいっぱいで、もうメチャクチャだった。まぁ、君塚良一脚本ではこれが限界なのかもしれない。

TV版を全然見ていないので…キャラクター同士の関係が把握できない。ドラマ版からのファンにとっては、水野美紀と田辺誠一が結婚するとか、しないとか…昔の男がどうたらこうたら喋っているセリフなんかが面白いのだろうが…そういう話には一切ノレない。やたらと納豆に拘る殺し屋ウッチャンも意味不明だし、突然現れる竹中直人とかも、自分には一切理解できない。

非常に惜しい映画だ。水野美紀のファンなので、部分部分では、けっこう好きなシーンもある。無理にスケールをでかくしないで、アクションがちゃんとできる水野美紀をメインに据えた作品にすればもっと面白い作品になっただろうに。悪役の中村獅童も嫌いではないが、その仲間の一人だった、大沢樹生あたりに、もっと凄い犯人役をやってもらいたい。出番は少なかったが、水野VS大沢などは…意外としっかりアクション映画していて、一番かっこよく撮れていたシーンだと思う。


監督:六車俊治 脚本:君塚良一 原作:西村京太郎「華麗なる誘拐」
出演:内村光良 水野美紀 田辺誠一 竹中直人 いかりや長介 中村獅童 阿部寛


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