ラプラスの魔女(2018年) | 勝手に映画紹介!?

ラプラスの魔女(2018年)


【鑑賞日:2018年5月4日】

本日公開初日の「ラプラスの魔女」を週一の1000円ポッキリ会員デーとも重なっていたので、シネプレックスの初回上映で鑑賞してきた…ちょっと前に東野圭吾の原作本を読んだんだけど…これが大して面白い作品でもなくてですね(オイラのチョイスが悪いらしいんだけど、東野圭吾ってつまらん作品が多い)、さらに今回は主演がジャニーズ、嵐の櫻井翔とかで、どうでもいい感ハンパなかったりしたんですけど、監督が三池崇史という点だけは気になりまして、劇場で見る気になった。下手すりゃバカミスの原作を、いったい三池崇史がどう料理するのか?

温泉地で硫化水素による事故が起き、妻と現場に訪れていた男性が死亡した。大学教授の青江修介は、地元の関係者からの依頼で…事故の調査を行っていたが、特に不審な点は見当たらないのだが、事故の原因をはっきりと特定できずに悩んでいた。そんな青江の前に、男性の死保険金目当ての殺人ではないかと疑う警視庁麻布北署の刑事・中岡が訪ねてくる。さすがに事件性は否定するものの…その後、別の場所で同じような事故が起き、青江は再び調査に携わる。そこに羽原円華という少女が現れ、彼女もまた事故の内容に興味を抱いていた!

原作をかなり改変というか、端折ってるというか…小説の方は複数のキャラクターが群像的に絡んでくる構成だったんだけど、“ジャニーズ媚び”とでもいうのか、櫻井翔演じる大学教授・青江を中心とした話になっている。玉木宏が演じていた刑事の中岡との絡みなんかも前倒しになっている印象でして…小説では他のキャラが担っていた、硫化水素事故の調査の相棒役なんかも兼ねていた。警視庁麻布北署の刑事がいきなり温泉地の事件に首をつっこむという“ツッコミどころ”もギャグでサラリと流して進めるあたりは三池崇史らしさがよく出ていた。

ていうか…櫻井翔は主人公のくせに、ちゃんとしたセリフは共演者任せのシーンが多く、玉木宏とのツーショットの時なんて、演技の差が歴然としている。櫻井はとりあえず画面に写ってるだけで、進行役を玉木宏に奪わわれるのも仕方がない。その後も…こういう扱いは続きまして、対面したばかりの広瀬すずには“バカ”呼ばわりされるし(ホント、間抜け面の父ちゃん坊や)、最終的には自分が“道化を演じている”という自虐なのか、自ら運転手扱いされてるのを悟っちゃったり…クライマックスなんか、主人公なのに単なる傍観者でしかなかったという。

原作は妻子持ちの設定があったりして、もうちょっと主人公らしい働きをしてたと思うけどな。中盤も…櫻井がまったく絡まない、豊川悦司による回想シーンを延々と見せたり…きっと櫻井目当ての中高生には退屈で仕方がないだろう。あれは、原作小説を読んでる時の“ダレ場”を再現してるとも言い換えられるよな(笑)でも、トヨエツだからあれだけの長いシーンが成立するんですよね。このトヨエツが演じた映画監督の甘粕は、原作以上にエキセントリックでして…彼が狂人と化したクライマックスなど、もはや櫻井の入り込める余地がないのは当然。

トヨエツのキャラはけっこうバイオレンス入ってて、三池映画を見たって気分にさせてくれる。原作の退屈でダラケた部分はなくなったけど…端折りすぎて、原作を読んでないと高嶋政伸とサトエリは何しに出てきたのかわからないだろうな。なんだよ、サトエリのHシーンもないのかよ(原作ではサトエリが演じたキャラとあるキャラがそういう関係になるんだけどな)…三池崇史もぬるくなったなぁ(笑)原作のツッコミどころを開き直って“ギャグ”っぽく見せてるところがけっこうありまして、三池映画として捉えればそういうところも楽しめる要素だったけどな。

原作を読んだ時も思ったけど、結局、海外ドラマの「スコーピオン」や「ナンバーズ」の主人公が犯人、悪役になったみたいな話だよね。大学の助手ですかね?見ないうちに、ちょっとぽっちゃりしたので、誰だか最初はわからなかったけど志田未来だった…とぼけた演技とか意外と好きだけど、なんか、無駄遣いな感じがする。っていうか、この映画、顔がデカイ奴が多くねーか?櫻井翔も意外とデブだし(玉木宏や福士蒼汰、広瀬すずと並ぶと酷だって)、顔がデカイといえば、サトエリもいるし。劇場はジャニーズファンらしきオネエ様、オバ様でそこそこ混雑。

そうそう、今思い出したんだけどさ…最近さ、ジャニーズ関連の映画のチラシが、劇場によっては“枚数制限”があったり、チケット売り場で申告しないと貰えなくなったりしてるんだけど…ウチの近所だけっすかね?この間、イオンシネマの試写会に行った時に…「ラプラスの魔女」のチラシがお一人様2枚までって書かれてたんだけど…シネプレックスなんか、チケット売り場に声をかけてくださいって張り紙がしてあった。誰がそこまでして貰うか!っていうんだ。まさか、これも事務所からの指示なのか?映画のチラシまで何様感あふれるジャニの対応に辟易。


監督:三池崇史
出演:櫻井翔 広瀬すず 福士蒼汰 志田未来 佐藤江梨子 玉木宏 高嶋政伸 豊川悦司 リリー・フランキー


【自分は面白くなかったけど原作です】
ラプラスの魔女 (角川文庫)







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