検死官コップス（２０００年）
このところ、あまり魅力的なラインナップがなかったので、スルーし続けていたRakuten TVのオンライン試写会で、気になる作品があったので、久しぶりに利用してみる。それにしても、相変わらず利用者が少ないらしく、先着順なのに…先週、先々週分の試写会もまだ余裕で間に合うみたいだなぁ～。今回、オイラが申し込んだのは「検死官コップス（原題：救薑刑警）」という…今から約18年前の香港映画。現在、日本ではソフト化されてないので、こういう作品がタダで見れるのはありがたい。オンライン専用映画館DIGITAL SCREENでも、1月30日まで有料配信中。
潜入捜査中のフイは相棒のホンと共に偽造通貨製造組織の取引に挑む。手はず通り、警官隊が突入し、銃撃戦になるのだが…そのどさくさにまぎれ、ホンが取引用の現金を持ったまま逃走。フイも現場から離脱するのだが…途中で検問に引っかかってしまう。自分は警官だと訴えるのだが、車のトランクからホンと見られる首なし死体が出てくる。咄嗟に逃げ出したフイだったが、殺人と横領の罪で指名手配されてしまう。その後、法医学室に忍び込んだフイは、検死官のカオを脅し、死体の見分を手伝わせ、さかんに死体がホンではないと主張するのだが…。
香港映画らしいコメディ要素も入ったアクションサスペンス…最初はインテリ風の医者を演じるフランシス・ンがおねーちゃんとデートをしてるシーンから始まるのだが、結局フラれてしまい、いそいそと家路につく。その時に、もう1人の主人公ニック・チョンとニアミス…そして、今度はニック・チョン側の視点にスイッチする。ニック・チョンはチンピラ風で、仲間たちと怪しげな相談とかしてるんだけど、後に潜入捜査中の捜査官だったと判明。そして、偽造通貨製造組織を捕まえるために、偽の取引を持ち掛け、そこに警官隊が突入する手はずになっているらしい。
で、予定通りに警官隊がやって来て…お約束のドンパチ。そのどさくさに紛れて、潜入捜査の相棒が、取引用の“見せ金”として用意していた大金をネコババして逃走！“あれ、おかしいぞ”と訝しみながらも、ニック・チョンもその場を離れるんだけど…なぜか運転していた車のトランクに首なし死体がありまして、それをタイミングよく検問で発見されてしまう。“誰かにはめられた”と悟ったニック・チョンはその場をなんとか逃げ出すも…上司の警部、ティン・ロンからも疑われ指名手配されてしまう。自力でなんとかするしかないと…その後も逃走を続ける。
そして、思い出したようにフランシス・ンが検死官として殺人現場（検問の場所）にやって来る…そこそこ優秀で、さりげなく“死体に対する違和感”なんかを現場で伝えたりするんだけど、ティン・ロンはあまり重要視していない様子。詳しいことは解剖しないとわからないよとお決まりのやり取りだけど…翌日、仕事場に行くと…“警察にせっつかれて”他の検視官が既に死体を処置した後だった。でも、別に気にすることなく…通常の仕事に戻るんだけど、そこに指名手配犯のニック・チョンがやって来て、死体を見せろ、コイツは相棒じゃないと騒ぎ立てる。
フランシス・ンはコソっと名刺をもらっていた警部に“指名手配犯が来てる”とタレこみ…警察が到着するまで、話を合わせたり、自首を勧めたりと、時間稼ぎをしていたんだけど…そこに謎の殺人鬼が現れまして、ニック・チョンに発砲、フランシス・ンもぶん殴られてしまう！それまでのことを総合的に考えて、本当にニック・チョンが犯人なのかと疑い出すフランシス・ン…それを待っていたかのように、隠れていたニック・チョンがフランシス・ンを無理やり拉致！傷の手当から始まり、次第に犯人捜しも協力させると…これで凸凹珍コンビの誕生と相成りました。
その後…ニック・チョンが潜入捜査中に口説こうとしていた女バーテンダーまで巻き込み、コンビがトリオに昇格。一方、真犯人側も往生際が悪いニック・チョンに業を煮やして、証拠隠滅をし始める。フランシス・ンも命を狙われたり、その他関係者が殺されたり…いったい真犯人は誰なのか？怪しいヤツを“2人まで”は絞り込めるんだけど、果たしてどっちが真犯人なのか？犯人を追い詰める計画はかなり杜撰だし、最終的に判明する犯行動機なども“なんだよそれ”というしょうもないものなんだけど、途中まではそれなりにミスディレクションさせられたかな。
監督：ジェームス・ユン
出演：フランシス・ン ニック・チョン ティン・ロン ステファニー・チェ ジェリー・ラム ジョー・マ ウェイン・レイ
【DVDソフト（輸入盤）の購入】
DVD Clean My Name, Mr. Coroner ※日本語なし
