2011年公開 

 

国内動員数が466万人をこえ

韓国の世論を動かし法を変えた映画。

 

そのひとつ

障がい者や13歳未満の子供たちに対する虐待への時効撤廃を定めた法案には、トガニ(るつぼ)法という名が付きました。

 

主演を務めたコン・ユ(坂口健太郎さんにめちゃくちゃ顔が似てると思った)

自ら原作を読んで、制作に名乗りをあげたとのこと。

 

聾学校で起こった、校長や先生による子供たちへの性被害。

権力社会でもある韓国のなかで、特に弱者となっている障がい者、しかも寮に預けられた貧しい家庭の子や孤児のみを狙った卑劣な犯行。

 

それに気づき訴えを起こしたのが、この映画の主人公である新しく着任した教師でした。

 

 

当時の裁判では加害者たちはそのまま教職に復帰、学校は継続。

ところがこの映画をきっかけに、教師たちには懲罰が下り、学校は閉鎖となったとのことでした。

 

でもここまで世間を巻き込まないダメだったんだなあという、、

より現実をみた気がします。

 

この映画では、被害の実態や教師サイドのあくどい手口、裁判後までが描かれています。

 

かなりショックな内容ですし、子役たちの名演技っぷりに何度も苦しくなりました。耳の聞こえない子供たち、なかには学習障害を抱えている子もいて、周りの大人たちは「どうせ分かってないだろう」みたいな目をして彼らを扱う。

 

でも子供たちは必死に訴えて、泣いて、怒って。

 

弱者と強者という構造をなるべく無くそうというのが理想の社会ではありますが、現実はそうじゃない。

 

でもせめて、子供たちを守ってあげるのが、そこを通ってきた大人の役目だよなあと思いました。

 

ショッキングなのでトラウマがある方にはおススメしません。

ハッピーエンドでもない。救われない最後を迎えます。