2009年公開の本作の次の作品「灼熱の魂」の方が有名かな?「ボーダーライン」を映画ファンの間ではよく聞きますが。

最近だと去年のアカデミー賞を大いに沸かした「DUNE 砂の惑星」を作った監督ドゥニ・ヴィルヌーヴ!その彼がハリウッド進出する前に作った作品が、なんとアマプラでも見れました。


静かなる叫び

1989年カナダのモントリオール理工科大学で起きた、銃乱射事件をモチーフに描いています。


個人経営の小さな映画館でたまたま出会って、そのセンスに1人酔う、みたいな感じの映画でした。笑

77分という短さでありながら、その重みは時の短さを忘れさせます。


音声が少なく表情のアップが多いのが特徴で、突然銃が乱射され一気に静けさが破られていく。視点は犯人、生き残った女性、手当に奔走した男子学生の3人。同じ場面が違う視点でランダムに入るその構成は、目まぐるしく緊迫感ある現場の慌ただしさを物語っているように感じました。


あと白黒映画なので流血量には容赦がない。


生き残った女性のその後の人生シーンの細部に至るまで、複雑な感情にさせる演出。言葉が少ない分、セリフ一つ一つが丁寧でこだわりがあるのがまた良かったです。


ちなみに監督はフランス語話者のカナダ人のため、この時期の作品は全てフランス語。