9年前の2014年に書いたこのブログ。

 

CMにCGのオードリー・ヘップバーンが出てきて驚いて書いたものです。

 

その時に、将来俳優はCGデータを売る存在になるかもなんてことを笑い話のつもりで書いたのですが、今ハリウッドで起きている俳優組合のストライキの理由の一つに、AIに職を奪われるかもしれない危機感があると知りました。

 

有名な役者さんならば、自分の演技のデータを作ってそれを売るということも可能でしょうが、現実は有名でない人がほとんどです。

 

「トイ・ストーリー」が作られた時に「この作品がうまくいった要因の一つは、出演者が誰一人として自分のアップのカット数に不平不満を言わなかったからだ」と書いてある記事を読んだことがあり、そういうことにウンザリしているというのも、俳優を排除したい理由にあるのかなと思ったりもします。ギャラの交渉もしなくて済みますし。

 

個人的には、生身の人間が出てこない実写作品に興味はありませんし、観客がそれを望んでいるかも分かりません。

 

大ヒットした作品のアルゴリズムをAIで解析して、ヒット間違いなしの作品を作る計画という話も目にしたことがあります。

 

こうなるともう映画ではなくアトラクション。才能が出会って偶発的にできあがったすばらしい作品は生まれなくなり、仕掛けられたとおりに感情を誘導されるだけの見せ物になってしまう。そんな気がします。

 

一つ言えるのは、チャップリンやギリアム、キューブリックやスコットが描いた未来はそぐそこまで来ているということです。AIが描いた想像の未来に誘導される時代が来ませんように。