テレビ東京 開局60周年連続ドラマ 

 

ドラマプレミア23『95(キュウゴー)』

 

 2024年4月8日(月)放送スタート 

 

毎週月曜夜11時06分~11時55分放送


 

ドラマ『95(キュウゴー)』 第1話 前編について

 

カラオケ会社の部長・広重秋久は「日本の音楽産業の30年」についての取材を受けるために喫茶店「メケメケ」に着くと、店の前で女性に声を掛けられました。ライターの新村萌香でした。

 


二人がコーヒーを注文したあと新村が古い雑誌を見せました。雑誌に載っていた5人の青年の一人が広重秋久でした。

 


年齢も時代も違うので当然ですが、全く感じが違っていて説明されなければ分からないほど、違う印象です。でも、真面目な性格であることは今も雑誌の写真からも感じられます。
“新メンバー・Qもよろしくね!”と紹介されていた青年でした。

 


広重は驚きましたが、新村は30年前の渋谷文化の中心人物だったと言うことで、1990年代半ばの渋谷は音楽を語るには最重要ポイントだと説明しました。

 


ファッシヨン雑誌ではないからだと思いますが、服装が地味な印象です。もう少しオシャレな服装ならばもっとカッコイイ青年たちのグループになったと思います。

 


最先端の渋谷で若者の代名詞だと言われた「東京ストリートフリッパース」に載っているのは、相当なステイタスだったはずだと微笑み、当時の事を聞いてもいいかと問いかけられ、断ると、友達の事だけでもと言っていろいろ質問しましたが、広重は言葉を濁して答えようとはしませんでした。

 


そこへ注文したコーヒーがきました。コーヒーを持ってきた店のオーナーは当時の知り合いでした。

 


そこにあった雑誌・「東京ストリートフリッパース」を懐かしそうに見て、取材中であることに気付いて立ち去りました。
広重秋久は青年のころを思い出していました。

 


秋久は新村に99年で世界は終わるはずだったと語り始めました。

 

でも、何も終わらなかったと言いながら、雑誌に目を落とし、これは世界の終わりを信じていたころの僕らだと話しました。

 


やけくそみたいに走って、いろんなものを古いと笑って、自分達が正しいとあたりかまわず当たり散らして、世界に終わりが見られると信じていたころの僕らだと語りました。

 


ノストラダムスの大予言の影響で世界が終わると思っていたのでしょうが、勿体ないです。


輝かしい未来を夢見て、夢に向かって走る喜びを味わうことなく、世界の終わりを信じるなんて。

 


1995年3月20日。広重秋久は、2階の自室で制服に着替えていると階下の母からゴハンと声が掛かりました。秋久の机の上にパソコンが無いのが、この時代らしいですが、何か足りない感じがしてしまいます。
父と姉と一緒に朝食を済ませて家を出ました。

 


登校すると、丸の内線で事故があったことを聞き、朝食の時に父親が丸ノ内線で行くと話していたのを思い出して家に電話をすると留守電になっていたので、自分は無事であったことを知らせました。

 


今は誰もがスマホを持っていますが、この頃は公衆電話でテレホンカードを使うことが多かったことを思い出しました。


地下鉄サリン事件が起きていたのですが、幸い家族全員無事でした。